首位キープを果たした片山晋呉がメンタリティを語り出した。
「この5ヶ月間、自分を追い詰めることばかり考え、実行して来たが、この試合では気持ちを切り替えてみた」と解説した。5月の日本プロ選手権優勝で、プロ通算24勝、次なる目標は“永久シード権のかかった25勝だ!”とばかりに、さかんにマスコミに書きたてられた苦衷の胸の裡を漏らしたのである。
「24勝の次は25勝! と考えるから自分を追い込む結果になる。そうではなくて、自分は24勝しているのだから、その自分を褒めてやる。この難コースで、かなりプレッシャーのかかるパット、ショットを上手くこなしているのだから、そんな自分を褒めながらプレーする方式に気持ちを切り替えた」と、逆発想のメンタル術を披露したのだ。
この日、アウトを1オーバーパー・37で終え、インコースに入るとパーの行進。それも、15番ホールは2メートル、17番ホールはバンカーから寄せた「歩測で4ヤード」のパー・パットをきっちり決めたのも、そんなメンタル術のおかげ? 俗に“クラッチ・パット”と呼ばれる土壇場のパットを「自信を持って打てている!」と胸を張るのだった。
トータル2アンダーパーは2位のブレンダン ジョーンズに1打差、注目の石川遼に2打差の単独首位。
ゲームはいよいよ佳境を迎える。
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