石川が単独の2位、2回目の日本オープンで大きな成長を見せた。
「自分でいうのもなんだけれど、スイング、リズム、この1週間で磨いたものが、最終日に出せた。上達したなと思う」胸を張った。
2番ホール・パー3で3パットスタートも3,4番ホールを連続バーディーで波に乗ると、7番ホールも3メートル半を決めるバーディー。その後は何度もピンチをしのぎ、最後までパーをキープ、3アンダーパーの69、ベストスコアタイでホールアウト。
ドライバーショットが唸りをあげた。3番ホールのバーディーはフェアウエー真ん中、残り200ヤードまで飛ばし、2オンこそならなかったが、バンカーから1メートルに寄せるバーディー、
4番ホール・399ヤードは、残り80ヤードから2メートルに寄せた。7番ホールもピンまで60ヤードのところまでドライバーショットを高々と打ったあと、バーディーにつなげた。
ビッグドライブ、パワーゴルフ。今大会の石川を象徴するキーワードだ。「ドライバーで行きます」と宣言して終始、攻めた。6797ヤードとここ10年でもっとも短いヤーデージ。距離の短い日本オープンは、深いラフ、小さなグリーンと大きな松の難コースで、多くの選手がドライバーを封印、刻むゴルフに徹したが、石川は違った。曲げてもめげずにドライバーのフルスイング、その気迫に、さしもの難コースが脱帽といった感じだ。
「プロになって徹底して練習したことが実った。日本オープンのコース、この舞台、本当に高いレベルの中で成績がついてきた。2位なんて信じられない」喜びは大きい。
2位賞金2200万円、プロとなって初めて手にするビッグマネーは、賞金ランク43位のルーキーの今季賞金を3931万円余、19位へと引き上げた。「日本シリーズにも出場したい。自分のゴルフをさらに底上げしたい。人1倍努力をして片山さんのような芯の太いゴルファーになりたい」
収穫の秋、ゴルフ界は大きな実りをあげた。
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