2008年度(第18回)日本シニアオープンゴルフ選手権の開幕を1ヵ月後に控えた9月16日、会場の狭山ゴルフ・クラブ(埼玉県)にディフェンディングチャンピオンの青木功選手を迎え、メディア・デーを開催した。メディア・デーには40人の報道関係者が出席。6度目の優勝の期待がかかる青木プロが、大会に賭ける意気込みを語った。
「連覇のチャンスがあるのは自分だけ。自分が世界で一番強いと思っている。50歳のシニアルーキーと戦うには、そう思ってトレーニングをしないといけない。今年も自分が勝つと思っている」青木は、連覇に向けて、強い自信を見せた。温和な笑顔だが、鋭い視線は本気を感じさせる。「いま、自分は理想
の体重より2キロぐらい重い。昨年、シニアオープンに優勝できて、怠けてしまったから。自分の怠慢だと思うし、そのせいで今年の成績は納得できるものではない。でも、これは自分の責任。いまベスト体重に向けてトレーニングを続けている。あと1ヶ月。自分が納得できるトレーニングで、理想の体重にして、ピークを本選にもっていきたい」と、昨年の逆転優勝を再び再現するつもりだ。
会場の狭山ゴルフ・クラブには、35年ぶりに訪れた。「当時のコースの面影はまったく無い。昔のクラブハウスの様子や当時の思い出はあるけれど、ホールで思い出したのは7番の1ホールだけ。自分にとっては、珍しいこと」と、首を傾げるが、「でも、そういうコースで18回大会が開催されるのは、新鮮な気持ちで臨める」と、意に返さない。
昨年は、最終ラウンドにエージシュートの65をマークして、逆転で5度目のシニアオープン優勝を果たした青木。「今年も4日間で1度はエージシュートを達成したい。今日、ハーフで31も出たし、いい勝負が出来る実感も得た。でも、本選ではグリーンも速くなるだろうし、ラフも伸びるだろう」と警戒心を強めると、野村大会競技委員長から、大会のグリーンコンディションの説明の際、「スティンプメーターが10フィート?レギュラーツアーと変わらないじゃないか」と驚きの表情。「これから、もっと難しくなるだろうけれど、JGAのセッティングを征服したい」と語る。会見は終始、青木のウィットに富んだコメントで笑いが絶えなかったが、青木の眼光の鋭さは、衰えを知らない勝負へのこだわりを感じさせ、大会最多優勝記録更新を期待させるものだった。
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