圧倒的な強さだ。中嶋は完ぺきなゴルフでボギーなしの5バーディー、通算15アンダーパーと大きくスコアを伸ばした。1番ホール・パー5を5番ウッドで2オン、2番ホールは9番アイアンのショットを20センチにつける連続バーディー。その後は3番ホールをバンカーに入れ4メートルをどうにか入れるナイスパー。8番ホールではティーショットを林深くに入れ3番アイアンで低く打ち、40ヤード先から右へ50メートルも曲げるスライスで脱出するなど苦戦したが、パーをキープした。
我慢のゴルフの後はショートゲームが冴えた。14番ホール7メートル、16番8メートルの下りスライスラインをねじ込むバーディーで14アンダーパーの
あと18番ホール・パー5、2打目をグリーンオーバー、ギャラリースタンドのそばまで打ったボールを絶妙のロブショットで50センチに寄せるバーディー。15アンダーパーとした。
「いつもはトミーと親しく呼ばせてもらっているが今日のスタート前は中嶋さんとしか呼べない雰囲気。真剣で怖い顔、気合いがはいっていた」と同組のライバル湯原。それほど集中しいいゴルフを引き出した。1度も首位を譲ることもなく3日連続のベストスコアは見事というしかない。98,99年と2連覇したグラハム・マーシュ(豪州)以来の完全優勝があるが、最終日、中嶋がベストスコアなら4日連続となる初の快挙、偉業達成だ。だ。
「ゴルフは何が起こるか分からない。6打差あるが、最終日は20アンダーでも何でもいい、とにかく大きくスコアを伸ばすという目標にむかっていくだけ」といった。つかれと背筋痛もなんのその、だ。この日、2日間、ラウンド後に行った練習はついになし。「今日のラウンドで課題だった切り返しのタイミングに問題がなくなったからね」―ついに自信が上乗せされていた。
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