今季、プロ入り後苦節17年にして、日本ツアー選手権で初優勝を遂げた五十嵐雄二が、3アンダーパーで3位グループについた。五十嵐は、苦労人だけあって難しいコース、ホールで、スコアをまとめてくる技量と粘りがある。「練習ラウンドをしていた時点では、ダブルボギーになりやすいな、と思っていたホールで、まさかのバーディーでした」というのは、4番ホール、474ヤード、パー4だった。10番からスタートして、15番ホールで7メートルの距離を入れてバーディー。これも五十嵐らしいジャッジだった。「残り142ヤードを9番アイアンで打ったんです。昨日の雨で、バンカーの砂が締まっているので、バンカーでも(出しやすく、寄りやすいから)いいや、と思って打ったらグリーンにうまく乗ってくれた」という。問題のボギーでいいという4番ホールでは、194ヤードを5番アイアンで打ち、50センチにピタリとつけてのバーディー。
「まさかノーボギーであがれるとは、思っていませんでした。最終9番ホールで、6メートルのパーパットを残したときは、さすがに堅くなって緊張しましたけど、それがナイスパー」で、この日3アンダーパーでホールアウト。
「(日本ツアー選手権で初優勝して、その後)ゴルフに余裕をもってプレーできるかなと思っていたけれど、余裕は持てませんでしたね。自信がつくというのは、内容が伴わないと無理ですからね。どうしても、なるべく近く(グリーンに)まで飛ばそうという気持ちが強すぎていました。今日は、キャディともうまくかみ合ってくれましたから、明日からも、フェアウェイキープを第一に頑張ります」五十嵐のゲームマネージメントと技量が、どう駆使できるのか、楽しみだ。
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