3バーディー・1ボギーの70。21人が出場したアマチュアでは、もちろんトップ。全体でも石川遼らとともに10位タイと好スタートを切ったのが松山英樹。日本代表として昨年の世界アマに出場したほか、今年の日本ジュニア優勝という実績を積み重ねて掴んだ初の日本オープンの舞台で、結果を残して見せた。しかし、今日の松山の好スコアは、粘りきった末の産物。「緊張はしていなかったのですが、1番ホールのティショットから体が回らなかった」という松山は、いきなりティショットを左に曲げるミス。2打目は木の後ろでフェアウェイに戻すだけ。残り80ヤードの4打目はグリーンオンするも4メートルと、長いバーパットが残った。これを慎重に沈めた松山だが、ショットの調子は本来の切れを失ったまま、苦しいプレーが続く。2番では2打目をグリーン奥のバンカーに打ち込み、再びボギーのピンチ。しかし、このバンカーショットを寄せてパーセーブ。「前半は、6つぐらいスコアを落としてもおかしくなかった」という大荒れのショットで必死のパーセーブを続けた松山。前半を9番ホールの1ボギーで耐え切った松山に、後半、恩恵が授けられる。11番で残り118ヤードのセカンドショットをピッチングウェッジで50センチにつけ、この日初バーディーを奪うと、13番もバーディー。17番も右ラフから135ヤードの2打目を50センチにつけて見せた。
「今日のショットの内容で、このスコアは100点です」松山は苦笑いで答える。「今日は、同伴競技者の藤田寛之さんと藤島豊和さんの良いプレーに引っ張られた結果です。明日も2人のプレーについていって、いいスコアを出せれば」と、このまま上位に食らいつく気概を見せた。
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