10番ホールからスタートした選手にとって最終ホールになる9番パー3。日置が、最高のプレーで第1ラウンドを締めくくった。187ヤードで手にしたクラブは5番アイアン。
「インパクトの手応えは、十分でした。飛んでいくボールを見たら、ピンのやや右。寄るとは思いましたが、まさか入るなんて…。カップインは見えませんでしたが、みんなの反応でわかりました。落ちたところからカップまでがフックラインだったのでしょうね。跳び上がってしまいましたよ」
グリーンまでいって、カップをのぞき込む。間違いなくボールは底に沈んでいた。試合では初めての経験(プライベートでは2度目)だそうだ。
「あれだけ飛び跳ねて騒いだあげく、カップにボールが入っていなかったら、カッコ悪い(笑)。確認して安心しました」
1アンダーパーで迎えた18ホール目のエースで、一気に3アンダーパーとなり、3位タイグループに急浮上した。今大会は「粘りすぎない」をテーマにしているという。「ティショットがラフに入ったら、何が何でもパーセーブと思いこまずに、“あっさりボギー”で切り抜けて、次に気持ちを切り替える。粘りすぎは、精神的にも疲れますからね」
42歳、プロ22年目のベテラン。タフなセッティングのコースでの、日置流の対処である。
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