冷たい風が吹きすさぶ中で1番ホールをティオフして行った田村尚之。前半、「ドライバーが、ちょっと不調」と言いながら、2番で3メートルを沈めてバーディを決める。しかし、「アジアンアマチュアゴルフ選手権に調子のピークを作ったので…」と話すとおり、前半は3番ボギーの後、5番からボギーとバーディが交互にくる出入りの激しいゴルフ。それでも、パープレーにスコアをまとめると、後半も10番でボギー、15番で3メートルを沈めてバーディとし、この日4バーディ・4ボギーのイーブンパーで首位タイに立った。「この風の中で、4つのバーディを獲れたし…」と本来の手堅いプレーとはいかなかったが、イーブンパーにも満足げな表情を見せる。田村にとって四日市カンツリー倶楽部は、日本オープンのローアマチュアを獲得したときの開催コース。田村にとって、思い出深いものかと思っていたが、「じつは、全くコースのことを覚えていないんです」と苦笑い。昨日、練習ラウンドで久々に四日市CCを訪れたが、「大雨で、殆どコースの特徴を掴んでいないし、今日のプレーを振り返ろうと思っても、口ごもってしまうぐらい」記憶が曖昧だという。それでも、「このコースは、距離も長いしグリーンも難しい。トリッキーなホールが少ない分、力のある選手が勝つと思う。自分にとってもやりがいのあるコースです」とコースの印象を語る。強い選手が実力を発揮して、勝利を奪うに相応しい舞台。その舞台で第1ラウンドに実力者がトップに立った。
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