首位と1打差3位でスタートした土本肇。1番(パー5)で3打目を2メートルにつけ、いきなりのバーディチャンスを迎えたが、これを決めきれずパー。「最終ラウンドは我慢の1日。どれだけ、我慢が出来るか…」と言っていた土本の苦悶の1日は、このパットから始まった。4番でボギーが先行すると、6番もボギーを叩く。しかし、「ショットの調子は、日替わりなんです」と自嘲気味に話す土本のショットは、確実にフェアウェイを捉え、セカンドショットも四日市カンツリー倶楽部の攻略の決め手となるピン手前につけ、安定したプレーを見せていた。8番では2.5メートルのバーディを決め、9番を迎える。2打目をレイアップして残り100ヤードの3打目。心地よい手ごたえを残したショットの行方を満足げに見つめる土本だったが、「風の読みを誤った」ため、グリーン手前のラフにショート。このショットから、徐々に土本のゲームプランに狂いが生じる。
後半に入ると、ティショットは安定しているものの、グリーンを狙う2打目、ホールに寄せたいアプローチがことごとくグリーン奥にいってしまう。「9番の3打目で風を読み違えてから、アイアンショットが強め強めに入ってしまい…」再三迎えるバーディチャンスも下りのラインで、寄せるのが精一杯となり、何度となくパッティングの後に天を仰ぐ姿が見られた。それでも、1バーディ・2ボギーで堪えていた土本だった。しかし、17番で2打目を林に打ち込み、リカバリーショットをバンカーに打ち込むと、これが目玉。1打で脱出できなかった土本は、ここでトリプルボギーを叩いてしまう。結局、土本は2バーディ・5ボギー・1トリプルボギーの78とスコアを崩し、通算8オーバーパーで5位タイに終わった。「17番…最大のミスだった」ホールアウト後、悔しさ一杯の表情で言葉を搾り出した土本だった。
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