第2ラウンドのスタートホールでOBを打ってトリプルボギーを叩くなど、田村らしくないプレーが見られた本選手権。3打差4位タイで迎えた第3ラウンドも、「追う立場だったけれど、今ひとつ気分が乗り切れなくて…」という通り、3番でバンカーショットを寄せきれずボギーが先行する悪い流れの出だしとなった。5番で1メートルを沈めてスコアを戻したものの7番で再びバンカーショットをミスしてボギーと、優勝争いの時に見せる田村の気迫のこもったプレーが影を潜めてしまった。10番ではカラーから3パット、12番で2.5メートルのバーディパットを決めながら、13番で三度バンカーに打ち込みボギー。終わってみれば、2バーディ・3ボギーの73。通算6オーバーパーで3位入賞とはなったものの、不完全燃焼のまま、54ホールを終えてしまった。
「いちおう、3位入賞で来年の日本アマ出場資格を得るという目標は達成できたけれど…」と、その顔に笑みはない。「昨日のトリプルボギーもあったし、今日は攻めていかなければいけないことはわかっていたけれど、最後まで気持ちが乗り切れなかった。チップインとか長いバーディパットが入ったりすれば、少しは流れも変わったけれど、そういうラッキーが出るコースでもないし」と、悔やむ。今年の田村は、全英アマやアジアンアマチュアゴルフ選手権に出場するなど、国際舞台を垣間見てきた。「この歳になると、こういう試合に出場させてもらえるのは、ご褒美みたいなもの」と話すが、「ヨーロッパやアジアのプレーヤーと一緒にプレーできた経験は、すごく大きい。世界との差は、パッティング。どれだけ自信を持ってパットが打てるか。これが今後の課題」と、収穫を得てきた。次の目標は、21回連続出場となる日本アマ。過去、優勝杯に後一歩と迫りながら逃し続けたタイトルに向けて、今年の国際競技での経験と、本選手権の無念さを胸に田村の日本タイトルへの挑戦が続く。
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