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【首位タイの上原彩子は「2003年のリベンジをしたい」】 |
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第1日
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競技報告:三田村昌鳳 写真:G.Kobayashi |
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上原彩子は「こういう(日本女子オープンの難しいセッティング)コースでの戦いでは、渋いパットをどう沈めて繋いでいくかが、(スコアを作るのに)大きいですね」と語った。
第1ラウンド、早朝7時からのスタートで、午前・午後組、さらにそれぞれアウト・インからのスタートだ。上原のこの日のスタートは朝7時12分。まだ雨が本降りになっていない細雨の時間帯だった。雨は、時間が経つにつれて、雨脚が強くなる。
10番ホールスタート。そこでいきなりボギーを叩く。
今回の大利根カントリークラブは、本来の戦略的なレイアウトに加えて、メジャートーナメントに相応しいコースセッティング。男子の大会でも、手こずるラ
フや、フェアウエイに巧みに配してある木々が、必要最低限でありながら、よく効いているという選手たちの声だった。したがって「出だしボギーで、これはそうとう耐えないといけないな」という気持ちでスタートした。
「実は…」と上原が話した。
「私にとって、日本女子オープンという大会は、リベンジというか、どうしても、なんとかしたいという大会なんですよ」と語った。
聞けば、彼女がアマチュア時代。プロ転向を決めてテストを受験する2003年の大会だった。優勝したのは、服部道子。287の同スコアでプレーオフで敗れたのが、李知姫だった。そして上原は、通算288で、1打足りずにプレーオフに加わることができなかったという過去があった。
「最終ホールで3メートルの距離を入れることができずに、プレーオフに入れなかったんです。ですから、この大会は、自分としては、惜しくも…という想いがずっとある大会で、いつかはリベンジしたい」と胸に秘めていたのだ。
「今日の雨は、そんなに苦になりませんでした。というのも、練習日の月、火曜日もはやり雨で、学習できていましたから、距離感とかグリーン上のスピードとか、あまり戸惑うということはなかったですね」
それ以上に上原を勇気づけたのは、パッティングが好調になってきたことだった。「先週まで、すごくパッティングの調子が悪くて、どうしようもなかったんです。それが、たまたまキムソヒさんの旦那さんが、ちらっとアドバイスしてくれたんですよ。以前とここが違うんじゃない? と言われて、実は、その時は、何を言っているのか、ちゃんと理解出来ていなかったんです。それが土曜のホールアウト後。そして、日曜日も確かこう言ってたよなぁ、と想ってやっていたんですけどダメだったんです。で、また月曜日までに、もしかして、こういうことなのかな、とやってみたら、良くなったんですよ」
どういうことかと言えば、パッティングのストロークで、ほとんど真っ直ぐ上げて真っ直ぐ下ろすというストレートなラインの軌道だったものが、いつの間にか、インサイドインになりすぎていたのである。ローテーションが強すぎたわけだ。それを矯正したら「いいイメージが出せてストロークできるようになった」というのである。この日も、13番ホールで7メートルを決めるなど「渋いところのパット」を渋く決めて、5バーディ・1ボギー(10番ホール)の68で首位に立った。
「あと3日間どれだけ耐えて、我慢強く出来るかがポイントになってくると思います」と上原が語るように、4日間、18ホールの4回。起・承・転・結の「起」を終えたばかりである。
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