今季16試合に出場して、予選落ちが半分の8試合…。これだけみれば不振と思いがちだが、ハン・リーの場合は、少し違う。予選を通った8試合のうち4試合でベスト10入り。2005年に丸山大輔がツアー初優勝をしたときのキャディ月森洋二さんが、いまハン・リーの専属だが「彼の場合は、スロースターターですから、これからが彼のシーズンだと思いますよ。ツアーの終盤になればなるほど、いい成績を出してくるタイプですから」と言う。事実、昨年のキヤノンオープンで2位、そして日本オープンでは2日目を終えて首位タイ(最終成績は14位タイ)…。今年も、キヤノンオープンで5位タイと尻上がりである。
身長190センチ。韓国で生ま
れ米国で育ち。カリフォルニア大学バークレー校でもゴルフで活躍している。
第1ラウンドは、10番ホールからのスタートで、4バーディ・ノーボギーの31。後半も、2バーディの34でトータル65で首位に立った。
「ショットは、フェアウェイをとらえることが少なかったけれど、パッティングが良かったお陰でいいスコアがでたのだと思う。こういう難しいコースでは、グリーンを外すことやラフに入ることも多くなるけれど、最終的に、集中力を失わずに、いい距離感でストロークできるかが、大きな鍵となるのだと思う」
米ツアーに挑戦して、2005年には下部ツアーのネイションワイドツアーに参戦。いい結果が出なかったときは「正直、転職も考えた」という。でも、彼の穏やかな性格、前向きな姿勢が、ゴルフを辞める選択肢を選ぼうとしなかった。
「いまはゴルフを続けて、自分の力も出せるようになって、楽しめています」
大柄でパワフル。でも彼の上手さは、チップショットなどの小技である。「タフなコースになればなるほど、好きです」というハン・リーは、2日目から、もっとその実力を発揮するかも知れない。
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