「いったい、何回フォアーを言ったのかなぁ」といいながら大笑いをしたのは、首位の藤田寛之と1打差の通算8アンダーパーでこの日を終えたH・リーだった。「数え切れないくらいティーショットが曲がっちゃったんだ」と、これまた明るい表情で話す。彼が、かつて米ツアーのネーションワイド(下部ツアー)で戦っていて、それでもうまく行かずに「ゴルフを辞めようかと悩んだ」同じ人物とは思えないほど、ポジティブで人なつこい性格である。
「ほとんどティーショットは左に引っかかってしまって…でも、ショートゲームとパッティングに助けられたんだ」と言った。3番ホールでいきなりボギー。5番でバーディを獲った者の次の6番でもボ
ギー。さらに7番でバーディと、うまくゲームの流れに乗れないでいた。同じ組で回っていた藤田寛之のしぶとい、コクのあるゲーム運びとは対照的に、持ち前のビッグドライブを頼りにゲームを作るタイプ。それだけにティーショットが曲がることは、アドバンテージにならない。
「今週は、チップショットやショートゲームが僕のゴルフを助けてくれている。ティーショットは、これから(インタビュー後)練習場へ行って、なんとか修正しないとね。また、明日フォアーと、何度も叫びたくないからさ(笑)。でも総じて、パッティングの調子がいいから、だからこそ第1ラウンドに65というスコアがだせたわけでしょう? パッティングは、明日へ向けて、最高のタッチがあうようにしたいと思っています」
彼の家は、カリフォルニアのハンディントンビーチにある。ロサンゼルスから南に車を走らせたところだ。「でも、僕は、日本がほんとに好きで、できればずっと日本で戦いたい。そのためにも、この日本オープンというタイトルは、とても魅力的なんですよ。去年が14位で、一昨年が6位…うーん、今年が優勝っていけたら、最高なんだけどね(笑)」
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