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競技報告
【史上初の日本シニア、ミッドシニア両タイトル獲得を果たした大川】
第2日 競技報告:JGA 写真:JGA
首位の皆吉寿紀(阿蘇東急)と川崎信廣(筑紫ヶ丘)には4打差をつけられて最終ラウンドをスタートした大川重信(太宰府)。最終組から3組前でのプレーで、後続を気にすることなく前半のプレーを淡々と進めていく。7番までスコアカード通りのパープレーを続けた大川の最大のピンチは8番で訪れた。

「地元九州でのミッドシニアで、このコースを知っている選手が強いとは思っていた。でも、そのかわりにコースを良く知っているだけに、怖さもわかっているのが不安ではあった」と話す大川が、攻略を苦手としていたのが、この8番。414ヤードのパー4は、第1ラウンドでボギーとしていた。そして、この日はティーショットを右にOBとし、よもやのトリプルボギーを叩いてしまう。「正直、このホールで3つスコアを落としたときには、追いかける立場の人間が何をやっているのか」と憤り、「優勝を諦めた」とまで追い込まれた。続く9番も「苦手」という難関だけに、このトリプルボギーは、周囲が思うより大川自身を追い込んでいたようだ。しかし、その9番で5番アイアンのセカンドショットを2.5メートルにつけてバーディを奪い、息を吹き返す。このバーディを振り返り「開き直りだよ」と苦笑する大川だが、バーディは良薬という言葉通り、ここから再び、持ち前のステディなプレーを呼び覚ました。

後半は10番でボギーを叩いたものの、13番(523ヤード・パー5)で50ヤードのアプローチを30センチにつけてバーディ。最終18番では、30ヤードのアプローチを直接ピンに当てる見事な技を見せて、バーディフィニッシュを決めた。「2日間で通算4オーバーパーか5オーバーパーが優勝ライン」と読んでいた大川は、目標どおり通算5オーバーパーでホールアウトし、後続を待つ。大川の次の組では今年の九州ミッドシニアチャンピオンの中島好巳(チェリーG鹿児島シーサイド)、最終組では大川と同じく地元九州の皆吉と川崎。中島が後半スコアを落とすと、皆吉もスコアをまとめきれず自滅。残った川崎は、前半苦しみながらも通算6オーバーパーで最終ホールに入っていた。残り1メートルのバーディパットを残した川崎。運命のパットは、僅かにホールを外れ、大川の逆転優勝が決まった。その瞬間、大勢の仲間から祝を受けた大川は、破顔一笑。しかし、すぐに表情を引き締めると、「昨日はドライバーショットが左右にぶれてパットに助けられて。今日は逆にショットが好調で…1日1日の自分の調子がこれほど変わるとは。改めてゴルフの難しさを思い知らされました」と語る。大川は、高松グランドで開催された2006年の日本シニアゴルフ選手権競技以来、2度目のJGAタイトルを獲得。史上初めて日本ミッドシニアと日本シニアのダブルタイトルホルダーとなった。しかし、大川に驕りは無い。「年を重ねるごとに飛距離は落ちていくし、大変になる。それに今日は、改めてゴルフの恐ろしさを感じました」と、気を引き締める。大川は、ゴルフ場を後にして、明日から熊本空港カントリークラブで開催される日本シニアゴルフ選手権の準備に向かった。

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