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【現在シニアツアー賞金王・金鍾徳のつぶやき「右、右、右…」の意味は?】 |
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第1日
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競技報告:塩原義雄 写真:Gary Kobayashi |
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ホールアウトしてクラブハウスに戻る道すがら、金鍾徳は「右、右、右…」とつぶやいていた。同じ言葉を何度繰り返しただろう。
実は、ドライバーショットでプッシュアウトしたミスを振り返っていたのだ。「うーん、5回あったね。それで自分を苦しめてしまった」
前半は1アンダーパーにまとめていた。そして12番パー5ホール(522ヤード)では、ドライバーショットを「ここだけは最高の当たりだった」というロングドライブで第2打で手にしたのは3番アイアン。この第2打も「イメージどおりのショット」となって2オンできた。ところが、ここから3パットでパーにしてしまう。
「イーグルチャンスだったのに3パットのパーに
するなんて、まるでアマチュアだね。いや、そう言ったら、アマチュアの人に叱られそうな凡ミスでした」
ショックが尾を引いて続く13番パー4のティーショットは、つぶやきのままの右に押し出してのボギーとなった。
シニアルーキーである。第2戦のファンケルクラシックで初優勝。さらに第6戦の日本プロシニアゴルフ選手権も制して、目下賞金王レースを独走している。あまりの強さにシニア選手たちからは「アメリカのチャンピオンズツアーに行け」などという声もあがっていた。実際、金は同ツアーのQTを受ける予定で準備を進めてもいた。ところが「最後の手続きで勘違いしてしまって…」結局エントリーミスで受けられなくなった。そこで、来年も日本のシニアツアーで戦うことに。日本選手たちをガッカリさせた?ものだった。
金の強さ。5回もプッシュアウトのミスをしながら、14、15番ホールの連続バーディもあって、終わってみれば1アンダーパーで3位タイの好位置につけていた。しかもクラブハウスで一息入れた後は「大丈夫。まだ3日間もあるからね。十分に修正する時間はあるし、もっともっとスコアを伸ばしていける」と、強気な姿勢を取り戻していた。日本プロシニアに続いて日本シニアオープン制覇も、はっきりとターゲットに絞り込んでいる。シニア仲間、ライバルたちの嘆きの声を大きくするつもりなのだ。
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