|
|
|
|
|
|
【芹澤は-1に「満足です」】 |
|
|
第1日
|
|
競技報告:三田村昌鳳 写真:Gary Kobayashi |
|
|
インタビュールームに着くなり芹澤信雄は「難しい前半で3アンダーパーになってから、ちょっとねぇ」と語った。
練習ラウンドを終えた時点で、芹澤は「5、6、7、8番あたりが難しいから、そこをなんとか1オーバーパー以内で凌いで後半で稼ごう」というプランをイメージしていた。ところが、その難しいはずの前半、5、8、9番でバーディを獲り3アンダーパー。パット数も9パットという情況だった。
「(ちょっとね、と思う気持ちは)守りに入っちゃったんですよ。本来なら、10から12番で(バーディを)1個ぐらい獲りたいな、と思っていたんですけど、そのちょっとの微妙な守りの気持ちが13番のボギーまで招いてしまったのだと
|
|
思う」
今年の第1ラウンドの組み合わせは、かなり面白いものだった。例えば、中嶋常幸と倉本昌弘、昨年の日本シニアゴルフ選手権優勝のアマチュアの稲垣智久。そして青木功と尾崎健夫、水巻善典。或いは、往年の関西若手三羽烏と呼ばれた中村通と山本善隆の2人に横山明仁。
芹澤と同組には、羽川豊と室田淳がいた。
「日本シニアオープンのセッティングですから、易しいはずはないわけですよ。グリーンのスピードも、今シーズン(シニアツアーの)ベストの速さだし、ラフの深さもフェアウェイの幅も……。なら室田さんについて行こうという気持ちがあったんです。ところが、室田さんが、2番バーディのあと4、5、6番で連続ボギーでしょう? 逆に僕がボギーなしの3バーディ…アレアレ?そんな情況も、守りに入っちゃった原因のひとつにあったんだと思う」
今回、芹澤が帯同したキャディーは、レギュラーツアーで活躍している藤田寛之選手の専属の梅原敦さんである。芹澤を師と仰ぐ藤田選手に「貸して欲しい」と頼んだのである。芹澤・梅原コンビは、芹澤がシニア入りしてから5回目だという(レギュラー時代は頻繁に帯同していた)。
「昨年の富士フィルム(シニア)で勝ったときも彼に担いで貰っていて、今年もと思っていたのですが、藤田選手が、HSBCに出ることになって、それができなかったんです。で、この大会では貸してくれよね、と言って…でも、キャディーには、(レギュラーで活躍する)藤田とは(ゴルフが)違うからなって話したんですよ(笑)。まあ、僕の日本シニアオープンにかける気持ちの表れです!」
1アンダーパーのスタートには「満足ですよ。練習ラウンドでアンダーパーで回れば、と思っていたのですからね。欲を言えば、もう少し我慢したかったですけどね」という我慢のしどころだったのが、13、17番のボギーであった。
「コースセッティグもなかなかうまくできています。特に、ラフに入ったときに、狙おうか、刻もうか……という悩ましい場面がありますからね。もう出すだけしかないというラフと違って、それが絶妙です」
虎視眈々、という眼差しが芹澤信雄の瞳の奥にあった。
|
|
その他の記事はこちら
|
戻る
|
|
|
|
|