2011年度(第21回)日本シニアオープンゴルフ選手権競技
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Championship Reports
競技報告
【3連続ボギーを忘れる心がイーグルを呼んだ室田】
第1日 競技報告:三田村昌鳳    写真:Gary Kobayashi/Kentaro Shiba
2006年から4年連続2位。昨年も優勝争いを演じて4位タイ。2005年は、6位タイ…。室田淳は、日本シニアオープンに出場して以来、ベスト10を外していない。それどころか圧倒的に2位が多い。その成績を見ても室田の安定した実力は、誰もが認める。けれども、あと一歩というところで優勝を逃している。室田にとっては、どうしても獲りたいタイトルである。

「(ショットは)50パーセントだね。いいショットと悪いショットが入り交じっている」と4アンダーパーの68で首位タイに立っても、室田は自分のゴルフを冷静に分析する。

「だから丁寧に、丁寧にやることだけ心がけたんですよ。失敗しても腐らずに、1打1打を
大切にね…」
出だし2番のパー5でバーディ。ところが、そんな室田の心を砕こうと悪魔が囁いたのは、4、5、6番の3連続ボギーだった。
「ほんと、棄権しようかと思うほどだったですよ。下手だよね(笑)。下手なんだけど、それは解っているんだけど、上手くいかない」
そんな心境に追い詰められたときに、たいがいのゴルファーは、へこたれる。今日は、上手くいかないと落胆し、切り替えができない。けれども百戦錬磨のシニア選手、しかも粘り強さが心情の室田選手は、そこで「忘れること」の能力を発揮する。いま終わったばかりの悪いスコアは、過ぎ去ってしまったことで、取り戻せない。だから忘れる。思考停止する。
「忘れることと、自分の攻め方でプレーしていこうという気持ちをしっかり持つこと。いまできるベストのゴルフをする」ことが大切だと言った。情けない自分のゴルフを忘れて期待感の持てる自分のゴルフを呼び起こす術は、さすがである。

そんな前向きな気持ちの切り替えが、8、9番のバーディ。さらに後半に入って、10、11番でもバーディと4連続をもぎ取った。
この人の底力は、それだけで終わらない。続く12番、パー5では2オンして左5メートルの距離を沈めてイーグルである。
「我慢するしかないわけですよ。丁寧にというのは、我慢大会でもありますからね」と言った。それにしても、12番のイーグルは「我慢のご褒美」だったという。

今シーズンに入るときに「この1年間は前向きにやっていこうと思ってスタートしたんですよ。ところがレギュラーツアーで打ちのめされましたからね。全体のレベルもどんどん上がっているし、若手や韓国人選手の活躍とかで、僕なんか予選通っても苦しい戦いばかりでしたから、ちょっとそのダメージも大きかったですね」
ショットの出来不出来が、50パーセントと言いながらも4アンダーパーの首位タイ。明日からの戦いに大いに望みがある。
「そうですね。50パーセントということは、全然駄目なわけじゃない。1パーセントでも、よくなれば、どんどん好転するわけですからね。実は、それを願っています。残り3日間、波のないゴルフをしたいですね」
悲願の優勝に向かって、最高のポールポジションでスタートを切った。

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