田辺一成(Orangewood Academy2年)は、1番ホールから2メートルのバーディパットを決めて、「気持ちよく」スタートすると、6、8、13、14、17番とバーディを奪取し、9番でボギーを叩いた以外はほぼ完璧に近い内容で5アンダーパー67をマーク。通算6アンダーパーとスコアを伸ばし、2位に4打差をつけて首位を守った。
前日はスタートして2ホール目で鼻血を出すハプニングがあった田辺だが、この日は万全だった。これで優勝に大きく前進したが、それには世界ジュニアでの苦い経験が活きている。第1ラウンドで2位につけていたのだが、2日目以降連日76を叩いて大きく後退してしまい、結局37位に終わってしまった。「メンタルが弱かった。人を相手にプレーしてしまった」と反省し、今回は「一打一打に集中して」コースと戦うことを心がけている。明日も「集中を切らさず、最後まであきらめずにやる」と決意を語った。
この大会に出場したのは、父親から「日本一を決める試合」と勧められたのがきっかけだった。日本ジュニアに勝てば、「次は日本アマに勝ちたい」と夢は膨らんでいく。8歳のときに自らゴルフのできるすばらしい環境が整っている地を望んで、カリフォルニアに渡った。将来はアメリカのPGAツアーで戦うことが目標だ。そこが「最高のレベルのツアー」だからだ。13歳の少年の挑戦、その第一歩が第3ラウンドで記されることになるのか、楽しみだ。
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