通算8アンダーパー、3位タイでマッチプレー進出を果たした松本将汰(東北福祉大)。ホールアウトしてくる表情は、悔しさを露わにしていた。というのも2日間、同じ組で回ったライバルの比嘉一貴に1打遅れたからだ。比嘉は通算9アンダーパーで2位通過。
「悔しいですね。でも、前半(10番スタート)で、いきなりバーディをとったあとの13番でダブルボギー。左ラフから池にいれて寄らず入らず。続く14番でもボギーでようやく16番でバーディと37だったんですよ。これでは競り合いにならない、と、気持ちを入れ替えて後半(1番)から3連続でバーディをとり、8番も獲ったんですが、9番でボギー。これで比嘉に1打まけました」実
は、比嘉も松本もメダリストを狙っていた。その理由の一つは、メダリストは日本オープンの出場権が得られるからだ。マッチのベスト4に入っても出場権は獲得できるのだけれど「まずはメダリストで獲っておいたほうがいいかな」と思っていたそうである。
ちょうどこの大会が始まる前に、先輩の松山英樹と一緒にラウンドしている。そのときに言われたひと言が松本の好調、自信の支えになっている。
「松山さんに、お前のゴルフはイライラするって言われたんですよ」と嬉しそうに語った。どういうことかと聞けば「ショートゲームが上手い。相手の外から寄せるし、入れてくる。一緒に回っていると、いちばんイライラする相手だよ。そういうゴルフをする選手は、マッチプレーに向いているだろうな」というのが松山の言葉だった。
「あ、そうなんだ。それなら自分の得意分野に自信を持ってゴルフをやろうっていう気持ちになったのが、とりあえずこの2日間の好調につながっているのだと思います。明日から、そのマッチプレーなので、かなり楽しみにしているんですよ」と言う。
松本が苦手なのは、雨だという。「やはり松山先輩とかを見てもそうなんですけど、僕にもう少し筋力、体力がつかないと、ですね。雨はだからつらいんです。反省しています(笑い)」と語る。
明日からのマッチプレー。果たして松本にとって幸運の天気になるかどうか…。
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