長谷川祥平(広島紅葉)にとって、昨年のアジアアマ2位という成績は、順位だけの収穫ではなく、競技者として世界へと視野を広げた経験でもあった。「アジアアマもそうですけど、海外の試合に出るようになって、いい意味で自分のゴルフやイメージが大きく変わったことは確かです。例えば、アジアアマにしても、アマチュアの世界ランク上位選手も出てくるわけで、到底自分のゴルフでは世界で通用しないだろうな、と思っていたんですよ。でも、実際、試合にでてみると、あれ? まったく歯がたたないわけではないな、と思えるようになったんです。いちばんいけないのは、経験もしないで、勝手に自分で決めつけてしまって、それに縛られることかなと。小さくまとまるのではなく、そういう世界レベルで戦ってみたいという気持ちが、いっそう強くなりました」2日間でボギーが2。バーディが9個。ショートゲームとパッティングが彼の得意とするところだ。
5歳のときに小学生時代は父親と一緒にラウンドもした。中学からはゴルフ部に入った。いまは大阪学院大学3年生である。試合のない土日は、大学ゴルフ部が契約しているコースでキャディをし、月曜日にラウンドというペースである。
「ゴルフも好きですけど、勝負ごとが好きなんですね、競い合うことが好きなのです。目標は、世界で羽ばたきたい。メジャーにも勝ちたいという気持ちが、どんどん強くなってきています。もちろん課題もいっぱいあります。まずは、体幹をもっと強くしないといけませんし、アイアンショットの精度もまだまだですからね。特に海外の試合で使用するコースは、日本では味わえない難度やレイアウトですから、それに対処できるようになることが当面の目標です」。
世界という大海を知って、そこで思い切り泳ぎたいという長谷川は、通算7アンダーパー、5位タイでマッチ進出を決めた。
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