首位と3打差の3アンダーパー、13位タイでクオリファイング第2ラウンドをスタートした岡崎錬(中部日本パブリック)は、ティーオフ前に「今日もみんなスコアを伸ばしてくる。自分も上だけを見て、昨日と同じぐらいのスコアでプレーしたい」と、気合を入れていた。しかし、昨夜半から降り続けた雨が、岡崎の狙いを阻む。1番で4メートルのバーディチャンスにつけながらも「霧雨みたいでパットのラインをしっかり読むことが出来なかった」と3パットのボギーで、いきなり気勢をそがれてしまう。
得意のアイアンショットもグリーンを捉えられず、攻めの気持ちとは裏腹に、アプローチで寄せてはパーを拾う苦しい展開が続いた。ようやく6番でバーディを奪ったものの、直後の7番で再びボギーと前半で1つスコアを落とし、「前半で1オーバーパーは想定外でした。厳しいプレーでした」と苦笑い。それでも後半、徐々にショットも復調の気配を見せ始め、13番では130ヤードのセカンドショットを9番アイアンで2メートルにつけてバーディ。16番も6メートルのフックラインを読み切って後半は2つスコアを伸ばし、71でホールアウト。「後半もチャンスはあったのに、決めきれませんでした」と悔しがるが、通算4アンダーパーは、自身3回目の日本アマ出場で初のマッチプレー進出が決まった。「マッチプレー…初めてです。すごく緊張すると思います。どういう風にプレーすればいいのか、全く想像できません」と不安げな表情。それでも、「対戦相手を目の前にしてプレーすれば、やる気も出ると思うし、自分の性格に合っていると思う」と、仄かな自信ものぞかせる。ここ数年の中部アマで毎年のように優勝争いを演じて、注目を集めている岡崎は、昨年後期からJGA男子ナショナルチーム候補選手としても活躍している。次代を担う選手として、中部地区はもちろんのこと全国でもその活躍が期待される岡崎は、日本アマ終了後にジュニアオープンゴルフ選手権に日本代表として出場する。「イギリスも生れて初めてですし、リンクスもテレビで見たことがあるだけです。どれだけすごいコースなのか、楽しみたい」と、期待に胸を膨らませている。
日本アマで初めてのマッチプレー、そして日本代表として初めてのリンクスコース。今年の夏は、岡崎にとって忘れられないものとなりそうだ。
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