2回戦、小西健太(東北福祉大)と石徳俊樹(広島国際)の勝負は、今年の大会初のエキストラホールへ突入した。
この試合、終始リードしていたのは小西だった。ショットの調子がよく、バーディチャンスにつけてくる小西に対し、石徳はショットが右に左に曲がる乱調だった。ところが、チャンスにつけた小西はパットがまったく入らない。一方、石徳はアプローチとパットでなんとかゲームを造るという展開だった。
前半はオールスクウェア。12番ホールでは小西がバーディを奪って、1upに。16番で石徳がバーディを奪って、再びオールスクウェアに。だが、17番で小西がバーディを獲って、1upとリードする。終盤でのこのリー
ドは大きい。石徳は絶体絶命のピンチに立たされた。
だが、石徳の粘りは続く。勝たなければ試合が終わるドーミーホールとなった18番ホールでバーディを獲って、オールスクウェアに。ついにエキストラホールだ。
石徳は勝負が2番ホール(520ヤード・パー5)までもつれ込むと「距離が足りない」自分には不利だと判断。1番ホールで勝負をかけた。しかし、ピンを狙ったセカンドショットはミス。ボールはグリーンの右のカラーに止まった。だが、グリーンまで来ると距離こそ6メートルあったが、「ラインは簡単」だと思った。少し左に切れるフックライン。カップの右フチをねらって打ったパットは「思ったところに打てて」見事にカップインした。対する小西がパーに終わり、決着がついた。
終盤のせめぎあいの鍵となったのは、実は15番ホールだった。石徳は70センチのバーディパットを入れれば、その時点でゲームはオールスクウェアになっていたのだが、これを外してしまう。石徳も「ダメかな」といったんはあきらめかけた。しかし、「すぐに気持ちを切り替えられ」16番からの攻防を戦い抜くことができたのだ。
負けた小西は「あれだけパットが入らなければ負けて当然。ショットの調子が良かったのに、全部チャンスを外した」と憮然とした表情。2012年には4位の実績を持つ小西は2回戦で姿を消した。
一方、勝った石徳は2011年以来2度目のベスト8。このときは準々決勝で優勝した櫻井勝之に負けている。「ベスト4を目指したい。やはり日本オープンに行きたいので」と明日の葛城史馬(中津)との対戦に燃える。
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