片岡尚之(シェイクスピア)の勢いが止まらない。杉原悠太(タカガワ新琴南)と対戦したマッチプレー1回戦を1upで切り抜けると、2回戦は特別承認で本選手権に出場しているTeng Kao(チャイニーズタイペイ)とのマッチアップとなった。母国ではナショナルチームの一員として活躍するTeng Kaoは、180センチを超える大柄な選手で、ドライバーショットは300ヤードを超えるロングヒッター。初出場の日本アマでも、その飛距離を武器に順当に2回戦にコマを進めてきた。格上とも言える相手との対戦となったこの試合。選定を獲ったのは、ショートゲームに秀でた片岡。出だしから連続バーディで2upとすると、4番でもバーデ
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ィ、8番ではイーグルを奪って前半で4upの大量リードを奪ってみせた。「ショットが上手くて、すごく飛ぶ。前半でリードを奪えたのは自分のパッティングの調子が良かったから。彼は、パットが入っていなかったので」と優位に進めた前半を振り返る。
しかし、後半に入ると、徐々に片岡のパッティングに狂いが生じ始める。「ラインの読みが合っていなかったのかも…」という片岡は11番でボギーを叩いてTengに差を詰められると、14番まではお互いパーセーブで譲らずに勝負は最終盤にもつれ込む。15、16番でTengが意地の連続バーディを決めて、片岡は1upまで追い込まれる。しかし、日本アマで目標としていたベスト8を目の前に、ここであきらめるわけにはいかなかった片岡。残り2ホールを両者パーで分け、片岡が1upでTengを退ける殊勲で、目標のベスト8に勝ち進んだ。
初めての日本アマで初のマッチプレー。もちろん、マッチプレーはこれが初めての経験という片岡は、「ストロークとは、全然違いますね。相手がチャンスにつけてきたら、バーディを獲りにいかないといけない。状況によって変わってくるので、気持ちが大事だと思う」その言葉通り、ベスト8への強い思いが実を結んだ片岡。「正直、ここまで勝ち進めるとは思っていなかったので、びっくりしています」と目を丸くする片岡。明日の準々決勝は、2012年大会ランナーアップの比嘉一貴。「比嘉さんと自分では格が違います。比嘉さんの方が1枚も2枚も、3枚も上です。スウィングが綺麗で素晴らしい選手です。勝ち負けに関わらず、挑戦したい」と気負いはない。この快進撃は「これまでの努力が結果に出ていると思います」と、北海道ゴルフ連盟の強化指定選手として汗を流してきた日々の成果を実感している。マッチプレー2回戦に続いて、その成果を見せつけて2度目の殊勲がなるか。
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