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競技報告
【目標の「1番」に向けて古田が好調なプレーを続ける】
第3日 競技報告:三田村昌鳳 写真:Gary Kobayashi
古田幸希(十和田国際)は、マッチプレー進出者32名を決めるクオリファイングラウンドのプレーオフで勝ち残った。通算2アンダーパーの同スコアに15人。そのうち4人がマッチプレー進出できる。古田は、その1人だった。「あそこで負けたら(試合に出ている)僕たちにとっては、天国と地獄の差がありますから。マッチプレーにできないと、なにも始まらない。昨日までのストロークプレーでは、ともかく安全に安全にという気持ちも交えて戦いますから、マッチプレーに入って本来の自分のゴルフが出せるのだと思っています。ですからその安全にという気持ちのほどよさが難しい。昨日(クオリファイング第2ラウンド目)は、プレーオフを入れて22ホール戦って、かなり体に疲労はたまっていたんですかね、(マッチプレーの)途中で体が止まって、球が笑っていました」とポッチャリ王子とかつて言われた古田らしい表現をした。

1回戦は、メダリストの松原大輔(朽木)との対戦だった。「この1回戦での勝負が、2回戦でいい流れをつくってくれたのだと思います。松原君は、1人(マッチプレーに残った)日大ゴルフ部で、やはり東北福祉大の僕としては、対抗意識がありましたからね。リーグ戦で負けていましたしね。負けられないと気合入れて戦いました」出だしで松原が1up。すかさず古田は、3、4、6、8番と奪い逆に3up。10番で奪われたものの11、13、15番と奪取して5and3で決着した。
対戦相手の松原大輔は「チャンスにつけられず、耐えて耐えてというゴルフでした。ショットの調子が昨日、一昨日より悪くて、チャンスにつけられなかった。長いパットが残ったり、グリーンを外したり。パー5でも寄せきれず、バーディを獲れなかったので、流れを奪えなかった。(古田選手は)攻めて、バーディ先行で自分より先に流れをつかんでいた…」と言った。古田がうまくゲームの流れを掴んでいた。

その流れのまま2回戦へ進んだ。相手は、岡崎錬(中部日本パブリック)。 福井工業大学附属福井高校の1年生である。 本選手権出場は、3度目(2012、13年)で初めてマッチプレー進出を成し遂げた選手だ。まさに初々しいという表現がぴったりの表情の岡崎。そして古田は、かつての自分と重ねあわせた。古田は2006年14歳で日本アマに初出場し、やはり3度目の16歳のときにマッチプレー進出にして、ベスト16入りしていた。
「ゴルフが面白くて仕方ないという時期なんですよ。ゴルフを知っているというのではなく、ともかくいい意味で戦いも楽しんでいる時期。きっとガツガツくるだろうなと思っていました。マネージメントよりもそういうガツガツさが怖いというか、いま思えば(過去の自分と照らし合わせて)新鮮な気持ちでした」と岡崎のゴルフを読んでいた。

その岡崎錬は、もちろんマッチプレーの経験は初めてのことだった。「自分としては、32人に残れたことで、少しは成長したと思っていますけど、やっぱり力不足です。悔しいです。いろいろ学ぶところはたくさんありましたけれど、もっと足りないところを補っていきたいと思います」と、悔しさとこれで試合が終わってしまう寂しさが入り混じった表情をしていた。ゲームに後ろ髪を引かれるというのは、こういう風景なのだろう。

古田は、松山英樹の後を継いで東北福祉大ゴルフ部のキャプテンである。体もしっかりとトレーニングで絞れていて、精悍な顔つきになっている。「松山先輩には、キャプテンでいろいろ大変なこと、悩み事もあるだろうけど、1人で抱え込まないようにと言われました。え? ゴルフについてですか? なんにも言ってくれません!」。
古田の目標は、もちろん「1番になること」だという。そういう姿勢が、キャプテンとしての責任感につながっているのだろう。明日の準々決勝は、大野由真(四国アマ)と対戦する。

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