日本女子アマ優勝の蛭田みな美(石川高校2年)は、女子アマ後にちょっとした異変に見舞われていた。連日の激戦を決勝まで戦い抜いたことで、体重が落ちてしまっていたのだ。だから練習再開を前に、やらなければならないことがあった。トレーニングで体幹部を鍛えなおすというのが、それだった。その分だけショット調整が遅れた。
「今日も、前半はラフばっかり。なかなか修正できませんでした。チャンスも作れないし、苦しい展開になってしまいました。13番を終えたところで2ボギー。ちょっと焦りました。でも、ようやくドライバーショットがフェアウェイにいくようになって、14番、18番とバーディーもとれて、なんとかパープレー
にまで戻せました」。
異変は体重減だけではなかった。周囲からの視線に、これまでにない期待が込められているのに気付いたし、実際に祝勝会やら激励会という機会も何度も設けられた。実は、大会前日も宿舎にしている川越市内のホテル近くの中華料理店での激励会に招かれた。学校法人石川の在京OBが催してくれたものだった。自分への期待の大きさを感じないわけにはいかない。
2ボギーの先行にも「このままでは終われない、という気持ちが焦りを上回って、集中できるようになりました。大会前は、気負わずにやろうと自分に言い聞かせていましたけど、きょうは、それどころじゃありませんでした。明日からは、今日の後半のようなゴルフでトップグループを追い上げていきたいです」。
蛭田にとっては、後半の修正で、ようやく再スタートのラインに立てたという思いが強いのだろう。
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