2014年度(第24回)日本シニアオープンゴルフ選手権競技
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Championship Reports
競技報告
【初優勝を狙う井戸木「勝負は明日」と決意を固める】
第2日 競技報告:三田村昌鳳    写真:Gary Kobayashi
Kentaro Shiba
「伸ばしても伸ばしても、まだ伸ばしてしまう選手ばかりが上にいますからねぇ」…井戸木鴻樹の本音が、今年の日本シニアオープンの試合展開を物語っていた。確かに、その通りだ。ゴルフの懐が広く、百戦錬磨の選手たちが、ごっそりと上位に居座っている。通算11アンダーパーで首位を走る倉本昌弘から通算5アンダーパー、6位タイの尾崎直道、フランキー・ミノザを含む6人。11人の上位選手。おそらくめまぐるしく順位が入れ替わる第3ラウンドが予想される。井戸木は、それを十分承知していてのコメントである。

スタートホールの1番(パー5)でバーディ。2番、6番、13番でもバーディ。14番、ボギーのあと、すかさず16番で
バーディを奪って、68。通算7アンダーパーの単独3位で後半に折り返す。
今日は、4つのパー5のうち、バーディが3つ。「パー5で、それだけとれているということは、ゴルフの組み立てがうまくいけてるのだと思います」と言った。確かに、ショットの調子はいい。1番では1メートル強。2番、4メートル。6番、1メートル。13番1メートル強。16番、1.5メートル。この数字で一目瞭然だ。唯一のボギーは、14番。「10メートルを1.5メートルオーバーさせて、返しを外し3パットですわ」とあっさり言った。「同じ距離でも、乗せていい場所とそうでない場所では、(パッティングの良し悪しが)雲泥の差ですからね。でも、とりあえず、今日は自分のゴルフができていましたから満足です。それにパッティングのタッチが、良い方向に戻ってきましたから楽しみです」。
今季の井戸木は、ずっとパッティングに苦しめられていた。米シニアツアーや全米、全英のメジャーでも、パッティングが思うようにいかないで、ずっと、もがき、苦渋の表情を見せていた。帰国してからもそれが続いていたのだ。だから、パッティングが戻ってきたという兆しだけが、大きな自信につながるのだろう。

第1ラウンド、古傷の左足首から足の裏にかけての痛みも「アイシングして、置き鍼して、湿布して、そしてテーピングしてなんとか騙し騙ししながらやっています。今日は、昨日ほどの痛みを感じませんでした」と言った。よくよく聞くと、(インターネットで調べて)テーピングの仕方を変えたのが良かったらしい。ただ、ずっと左足をかばってプレーし続けていたために「右腰、右ふくらはぎが、いつ悲鳴を上げるかが心配」だと言った。
「明日(第3ラウンド)がね…」と言って、井戸木が口を真一文字にした。「明日が、勝負だと思いますよ。明日、そこそこ(食らいついて)いけば……」
ゴルフは、なにが起こるか予想できない。それほどすべての調子が、翌日に持続する保証はないのだ。だからこそ、気持ちを切り替えて、明日に、自分を託す決意を再確認したのだろう。


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