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Championship Report
競技報告
2014年度(第29回)アイゼンハワートロフィー 世界アマチュアゴルフチーム選手権
【1日-5で通算-20を目標にする日本チーム】
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第1日
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競技報告:塩原義雄 写真:Gary Kobayashi |
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本選手権、日本チームには、明確な目標がある。
堀田勝市キャプテンは言う。「チームのまとまりという点では、世界アマの3選手は、そろってパッティングがよく、しっかりスコアメイクしてくるタイプが揃っている。爆発力には欠けるきらいがありますが、着実にアンダーパーを重ねていけるチームだと思っています。そこで、選手たちとの共通意識として、1日5アンダーパー、4日間で通算20アンダーパーをチームスコアの目標にしています。そこまで伸ばせれば、ベスト3入りも見えてくると思っています」
そんな思いでスタートしていった日本チーム。先陣を切ったのは、チーム最年長の小浦和也だった。専修大学4年の小浦には、世界ア
マチュアゴルフチーム選手権に特別な思い入れがある。
「日本で世界アマが開催されると聞いたのが高校3年生のときでした。そのときから、代表チームの一員としてプレーし、世界のチームと戦いたいというのが目指してきたところで、5年越しの夢が叶いました。そして、別にミーティングで話し合ったわけではないのですが、4日間で20アンダーパー、3位以内という共通の意識が生まれての戦いがスタートします」。
この話は、前日の練習ラウンド後に聞いたものだった。持ち球をドローボールからフェードボールに切り替えて、ショット精度も高まった。チームの目標とは別に、個人スコアにも設定した目標がある。毎日3アンダーパーというのが、それである。そして、第1ラウンドは、その個人目標どおりのスコアでホールアウトすることになる。1番(パー5)で第3打を2メートルにつけてバーディ発進した。幸先よいスタートは、5番で左林に打ち込み、フェアウェイに出すのが精一杯という状況からボギーにして振り出しに戻った。さらに7番(パー3)では、絶体絶命のピンチに立たされた。ティーショットが、計算外だった右からの風に流される。ボールはグリーン左斜面を伝って池に転がり落ちてしまった。ドロップして、ピンまで15ヤードのアプローチショット。「寄せて1パットのボギーを狙った」というショットは、そのままカップインしてのスーパーパーセーブとなった。これがターニングポイントとなった。
ハーフターンしてからは、すっかり落ち着いた小浦がいた。11番ホールは6メートル、15番は4メートルのパットを沈めてふたつのパー5でバーディを奪うと最終18番パー4ホールもバーディで締めくくった。右ラフからピンまで163ヤードの第2打をフライヤーになることを計算に入れて9番アイアンのショットでピン左1メートル強につけたものだった。スコアは3アンダーパーの69。個人の目標スコアをクリアしてのホールアウトになった。
日本チームの2番手は福井工業大付属福井高校3年の小木曽喬。今年の日本アマチュアゴルフ選手権競技チャンピオンである。連続バーディという絶好のスタートを切ったが、3番の3パットで自ら流れを断ち切ってしまった。「あの3パットで、ちょっと怖がるようになってしまいました。日本アマのときよりもグリーンが速くてタッチが合わなくなっていって…」その後は2バーディ・2ボギーとスコアを伸ばすことができずに1アンダーパーの71。不採用スコアとなってしまった。
殿を務めたのは小西健太だった。出だしの3ホールはショット、パットが噛み合わずにピンチが続いたが、ここをパーにしのいでからは「この大会に向けて一番の上り調子は小西」という堀田キャプテンの話どおりに3バーディ・ノーボギーという安定したスコアメイクで69にまとめた。この結果、小浦と小西のスコアがチームに採用されて第1ラウンドは6アンダーパーのスタートとなった。
堀田キャプテンの総括―。
「5アンダーパーが目標だったので、ひとつ貯金ができました。ナイスプレーです。穏やかなスタートから、第3ラウンドと最終ラウンドにドンといこう。チームには、そう話しています。女子は、最終ラウンドに後退してしまいました。男子は、最終ラウンドにピークがくるように調整してくれたと信じています」。
6アンダーパーのスタート、青写真からすると、日本チームは好スタートを切ったといってもよさそうだ。
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