谷口徹は、過去9回の最終予選で4度、本選出場権を獲得している。今年10回目の全米オープンへの道のりは、圧巻の内容だった。
第1ラウンドは3アンダーパーの6位タイ。第2ラウンドは、出だしの10番でボギーを叩くなど前半では1ストロークしかスコアを伸ばせず、なかなか予選通過ラインに届かない。後半もチャンスにつけながら、得意のパットが決まらない。4番では「1メートルくらいのバーディパットを外して。次のホールも入らなくて…ヤバいなと思った」と振り返る谷口。しかし、ここで焦りを生まないのが、百戦錬磨の谷口徹の真骨頂だ。逆に、6番からの4連続バーディで66をマーク。通算8アンダーパーの2位タイで最終予選から5度目の本選出場を決めた。
最終予選で無類の強さを見せる谷口だが、「予選だけうまくてもしょうがない。本選でもうまくないと」と、苦笑い。今年の全米オープンの舞台となるパインハーストは2回目というが、思い出は、ほろ苦い。「第1ラウンドで良いスコアで回って、2日目はボギーばかりで、失望した」という。齢を重ねて迎える2度目のパインハースト。円熟さを増すパッティングと、衰えない闘志でリベンジを誓う。
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