46歳の鎌田賢二がこの日は廣野ゴルフ倶楽部を3バーディ・ノーボギーの69で回り、通算3アンダーパーでマッチプレーに駒を進めた。日本アマではストロークプレーの頃から参戦している常連で、マッチプレーになった2000年にベスト8まで進んだ実績がある。ところが、「昨年は地区アマで失敗してしまい」出場することができなかった。毎年のように出場していただけに、その悔しさはいかばかりか。それが昨年の国体での個人優勝で、100回記念大会の出場権を獲得、今年の大会までに備えることができた。「小野は曲げると木が邪魔になるし、廣野は距離が長い」とグリーンを捉えられないときを想定して、「ショートゲームの練習」を積み重ね
てきたのだ。
この攻略はこの日、見事に活きた。1番をバーディの好スタートを切ったあと、距離の長いパー4が続く2番から4番までの3ホールをパーで切り抜けた。2番はティーショットを曲げて、木の後ろに行ってしまい、2打目は出すだけ。50ヤードの第3打を1.5メートルにつけて、パー。3番はティーショットをラフに入れ、2打目はグリーンまで届かず、手前からアプローチで2メートルに寄せてパー。さらに4番はフェアウェイ左のバンカーに入れてしまい、やはり3オン1パットとパーを拾い続けた。これで波に乗れた。その後もボギーはなく、逆に11、14番でバーディを奪うことができたのだ。
「自分でもびっくりしています」とホールアウト後は笑顔。アプローチ、パットのショートゲームが冴えた。日本アマといえば、見渡せばほとんどが大学生や高校生。そのなかでおじさんが意地を見せる形となる。マッチプレーに進むのは4回目。もう経験は十分にある。あとは「体力ですよね」と笑い飛ばす。まだ、若い者には負けられない。若いからといって決して有利とはならないのがゴルフの面白いところだ。ぜひ、意地を見せてもらいたい。
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