メダリストの阿久津未来也は、プレーオフの結果待ちで対戦相手が決まる。1位と64位。2位と63位という組み合わせがマッチのルールだからだ。今回は、二人のメダリスト。村山駿よりも阿久津がスコアカード提出が早かったために、村山が先にプレーオフで抜けだした高橋慧。そして阿久津は、あと1人を待っていた。そのプレーオフ。吉田好輝が決まったのは、なんと8ホール目だった。およそ3時間の戦いだった。早朝7時スタートでのプレーオフ。3時間が過ぎて、阿久津との1回戦が12時9分。
ゲームの流れは、終始、阿久津のペースだった。まず1番。そして3番、5番、7、8、9番と前半で6up。さらに11番で7upとし、結局7a
nd6で決着した。
「確かに圧勝でしたけれど、反省点はあります。ドライバーの安定感が少し悪かったことです。バーディで勝てたホールは、2つしかなかったんですよ。3番は、ボギーで勝ち。あとはパーでなんとか勝てたという状態ですからね」と阿久津は振り返る。「やっぱり吉田君は8ホールのプレーオフが(肉体的にも精神的にも)堪えたんじゃないかと思いますね」と労った。
吉田も「体力的に……」と声を詰まらせる。「日本アマ(の経験は)初めてでしたし、終わってみれば悔しいですけど、これを活かして来年リベンジします」まだ高校1年生の吉田。きっとこの悔しさをバネにして戻ってくるに違いない。
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