「勝つことしか考えていない」という金谷拓実(広島国際学院高3年)には、日本ジュニアゴルフ選手権競技が最後に残されたタイトルだ。昨年、日本アマチュアゴルフ選手権、日本オープン ローアマチュア、全国高等学校ゴルフ選手権 春季大会とタイトルを手にした。
今年はそれに加え、先週の全国高等学校ゴルフ選手権 夏季大会を制し、高校生活最後の夏に本大会のタイトルを狙う、というわけだ。
アマチュアのタイトルをほとんど総なめにした彼でも、第1ラウンドは「最初、硬さがあって」インスタート直後の12番で残り130ヤードの第2打をグリーン左奥に外すミスでボギーとしてしまう。しかし、そのあとは「粘り強くできた」という通り、4バーディ、1ボギーでプレーし、2アンダー69として首位と3打差の4位タイにつけたのはさすがだ。
ゴルフの内容は「パッティングはずっと悪くて、自分のストロークができていない。アイアンショットも縦の距離感が合っていない」と課題を口にする。今年は「日本アマ連覇」を大きな目標としてきたが、優勝の亀代順哉とは2打差の3位タイに終わった。そこで彼にとってアマチュア競技としては残された最後の大きな試合である「日本ジュニア」に目標を切り替えて、挑んでいる。
いつ聞いても「自分のプレーをしていれば、自然と結果はついてくる」と自信を深めている感のある金谷。そのプレーぶり、言動にも貫録さえ感じられてきた。念願のタイトルを手にすることができるか、答えはもう少しで出る。
|