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Championship Reports
競技報告
【エースの勝は、「前を向いてプレーしたい」と巻き返しを誓う】
第1日 競技報告:JGA 写真:JGA
強風と雨。さらには山の稜線に展開するオラカントリークラブの肌寒さ。昨年7月のネイバーズトロフィーチーム選手権と同じ会場ではありながら、その様相は一変していた。ネイバーズで最終ラウンドに65をマークして逆転優勝の立役者となった勝みなみ(鹿児島高校3年)も、コースコンディションの変化にとまどいを隠せなかった。

1番ホールで123ヤードの2打目がフォロー風の影響を受け、グリーンサイドのバンカーに打ち込んでしまいボギースタートを喫したが、前半はガース・ジョーンズヘッドコーチの指導の下に習得に励んだコースマネジメントを徹底し、8番で3メートルの上りストレートのバーディパットを沈めてイーブンパーで終える。このまま粘りのプレーを続けたい勝だったが、時間を追うごとに強さを増す風が、それを許さなかった。スコアを伸ばしたい12番(パー5)で左から右に吹く風を読み切れず、3打目はグリーンをとらえたものの下りの難しいラインに乗ってしまい、3パット。続く13番(パー3)もグリーン手前からのアプローチを1.5メートルに寄せながら、「集中力が切れてしまった」とこれを決めきれずに連続ボギーとしてしまった。それでも14番では、長い距離のパーパットをねじ込み、切れそうな自分を奮い立たせると、15番でバーディを奪い返して、イーブンパーにスコアを戻してみせる。

しかし、18番ホールに落とし穴が待っていた。打ち下しの最終ホール。勝はティーインググラウンドで「右から左からの風でしたが、強さは感じていなかった」とフェアウェイ右サイドにティーショットを打ち出す。イメージ通りの放物線を描き始めたこのショットだったが、勝が思っていたよりも強い上空の風に流されて、球は左のOBゾーンに消えていった。この判断ミスが尾を引いたのか、2.5メートルのボギーパットも決めきれずダブルボギーフィニッシュ。この日の勝は、2バーディ・3ボギー・1ダブルボギーの75。日本チームではトップのスコアでエースの役割は果たしたものの、納得することは出来ない成績に悔しさをにじませていた。
宮崎シーガイアで行った事前合宿でジョーンズヘッドコーチから学んだ練習ラウンドのチェックポイントやマネジメントは、「この試合でもしっかりと利用することが出来たと思います。ただそれを結果に結びつけるが出来なかった」と自分が次のステージに上がれるという手ごたえを掴んでいた。それを国際試合で表現しきれなかったことが、歯がゆさを増す。

それでも、勝は下を向いてはいられない。勝自身も経験した熊本地震。被災された方の中には、今もなお厳しい現地で避難所生活を強いられている方も多い。「この試合で優勝して、九州地区の皆さんに明るい話題を届けたい」という強い気持ちが、勝を奮い立たせている。「良いスタートではありませんが、ラウンド後にジョーンズヘッドコーチにも言われた通り、今日のことを反省して、明日から再び自分のベストプレーが出来るように戦略を考え直したい」勝は、故郷九州地区への思いを胸に、明日の巻き返しを誓った。

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