2バーディ・1ボギーの72。これだけで推し量れば佐渡山莉理(名護高校2年)のゴルフは安定していると思えそうだ。ところが、現実は、ちょっと苦しみの中にある。「調子は悪くないともえ言えるし、かといって良くもないというのが現状です」。
良くないと感じるのは、どこなのか。それを佐渡山は「アイアンショットの精度ですね」と分析する。「打ち出したいラインには打っていけるんですけど、距離が合わないんですよね。オーバーするかと思えばショートすることもある。
だからグリーンには乗っても、なかなかバーディを狙える距離に止まってくれません。グリーンをあまり外さないから無難にパーというのが多いから、安定して
いるといえば、そういえなくもないのかもしれませんけど、追う立場からいけば、もっとチャンスを作れなくてはいけないでしょうし、攻めるゴルフを展開できないと苦しくなります」。
第2ラウンドのスターティングホールとなった1番で、ピンまで145ヤードの距離を7番アイアンで打つと、グリーン奥まで飛び、ラフにこぼれた。飛びすぎだった。1メートルに寄せたものの、これを決められずにボギー発進となった。4番(パー3)では6番アイアンのショットでピン右奥4メートルをとらえてバーディを奪い返した。イーブンパーとなって後半に向かっても、またパー行進が続き、15番でようやく5メートルのフックラインが決まって2つ目のバーディがきた。
スコアに動きがあったのは、18ホールの中で3ホールだけという静かなゴルフに終始した。
「練習では、アイアンの番手ごとに、ボールは結構1か所に集まるんですけど、コースでは、どうもタテの距離が合わない。それが、このところの自分のゴルフになってしまっているんです」。
というわけで、最終ラウンドに追い上げる立場になった自分に「あまり期待が持てない」と、つい弱気な発言になってしまう。「攻める気持ちはあるし、実際に攻めてもいるんですけど、なかなかチャンスにはついてくれない。よほど長いパットが決まってくれないと、追い上げは厳しいでしょうね」。
静かなゴルフ同様、インタビューのやりとりも静かに始まり、静かに終わってしまった。
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