いきなり10メートルのパットがボコンと決まった。第1ラウンドに70をマークしてトップに立った菅沼菜々(埼玉栄高校3年)の第2ラウンドは、ロングパットを決めてのバーディで始まった。
続く2番。今度は第2打を1.5メートルにつけるショットの冴えで連続バーディとなった。4番(パー3)では、右バンカーからのショットをシャンクさせて「やっとボギー」というシーンもあったが、9番でまた長いパットが決まる。
「ピンの右横10メートル以上あったと思います。フックラインでした。ラインは見えていました。途中に目印を見つけて、その上を通せばいいかな…と打ったら、またボールはカップに飛び込んでいってくれまし
た」。
これだけ長いパットが決まれば、気分上々…のはずなのだが、実はそうでもなかった。「首位なんて初めてだし、昨日からずっと緊張が続いています」という。9ホールを終えたところで待ち時間がある。それを利用して昼食代わりにしようとおにぎりを2個用意していたが、「ひとつしか食べられませんでした。胃がキリキリしていて、ふたつは受け付けてくれませんでした」。
それでもゴルフの内容は上々で、後半も2バーディ・1ボギーにまとめて連日の70は通算6アンダーパーとなった。2位の長野未祈に4打差をつけて最終ラウンドを迎える。
「ええっ、最終ラウンド最終組ですか。やばいです。どうしよう。めっちゃ緊張します。明日は、おにぎりを一個も食べられないかも。うわぁー、ますます胃がキリキリしてきました。どうしましょう。どうなるんですか、わたし」。
得意だというパッティングに最終ラウンドの結果を託すしかないのか。愛用するパターはピンタイプのモデル。競技会に出場するようになって最初に手にしたのはL字型で、現在のパターは2本目だという。「これに慣れてしまったので、まだ使い続けます」と信頼を寄せている。きっと、最終ラウンドも菅沼のゴルフを支えてくれるだろう。
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