首位と4打差の6位タイにつけていた櫛山勝弘(専修大学2年)が出色のプレーで通算13アンダーパーの首位タイに順位を上げた。櫛山は、1番ホールからのスタートの第7組。最終組の1つ前で3位タイの清水大成と蛭田玲於とともに8時54分にティーオフをした。櫛山は、2番で3メートルの下りスライスラインを決めてバーディを先行させると、9番も3メートルをねじ込んで見せる。「前半からショットの調子は良くて、1番と8番でも3メートルぐらいのチャンスはありました」とビッグスコアを叩き出す雰囲気を醸し出してのプレー。それが後半に現実のものになる。11番で4メートルを決めると、15番で3メートル。16番(パー3)では6番
アイアンのショットがピンを刺し、1.5メートルにつけて連続バーディ。最終18番は望外だったという6メートルを決めて、この日6バーディ・ノーボギーのムービングデーに相応しい66でホールアウトした。
「今日の第7組は、1番ホールで清水選手がダブルボギーを叩いただけで、残りのホールは全員がノーボギー。それで3人とも60台のスコアを出せて。すごく良いリズムに気持ちよくプレーが出来ました」と、3選手揃っての好プレーに満足げな表情を見せる。
本選手権では「距離は長いですが、グリーンが柔らかかったので、練習ラウンドからスコアの伸ばし合いになると思っていました」とバーディ合戦を予想はしていたが「自分がここまでいけるとは正直思っていませんでしたけど」と笑顔。
明日の最終ラウンドは、初タイトルに向けて勝負の1日となるが、気持ちは落ち着いている。「今年の関東学生で比嘉一貴さんと最終組で優勝争いをして。最終ホールで首位タイに並んでいたんですが、自分がボギーで比嘉さんに負けました。その時に、優勝争いでのプレーを経験できた。その時の経験を活かしたい」とジャイアントキリングを達成できなかった悔しさとともに得た貴重な経験を明日のプレーにぶつけるつもりだ。
「最低でも60台のスコアは出したい」晩夏の最後の焼け付くような暑さと、優勝争いのヒリツクようなプレッシャーの中、最後までスコアの伸ばし合いになることを覚悟して、学生日本一の座を奪いに行く。
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