バーディ合戦となった今年の日本学生ゴルフ選手権。通算13アンダーパーにスコアを伸ばして、3位タイに入賞したのは、蛭田玲於(東北福祉大学4年)と本選手権初出場の木村太一(日本大学1年)の2人。
1打差3位タイでスタートした蛭田は序盤から苦しんだ。1番(パー5)でボギーを叩くと、バウンスバックを決めながら、連続ボギー。8番でバーディを奪い返して、前半を1オーバーパーで凌ぐ。「序盤でボギーを叩いてしまい、苦しい展開でした。それでも、パーセーブで凌ぐ事ができたし、バーディも獲れたので、耐えるゴルフとして良かったと思う」と苦しい前半を振り返る。後半も10番でボギーを叩いたが、そのごは3つのバーディを奪
い返す底力を見せてくれた。「後半はまぁまぁ良いゴルフが出来たかな」とクールに話すが、「優勝争いから遠ざかってしまったのが課題です。ショットが4日間良くならなかった。それを修正していきたい」と次のステージに向けて、強い気持ちを吐露して会場を後にした。
一方、首位と6打差の9位タイからのスタートした木村。出だしの1番で3メートル、2番では6メートルのスライスラインを読み切って連続バーディと好発進を決めると、7番、9番でもバーディを重ねて前半で4つスコアを伸ばす。「前半はショットの調子も良くて、後半も同じくらいのスコアを出せそうな気がしていた」と話すが、1日で調子が乱高下するのがゴルフの難しいところ。木村も一転、後半はショットが荒れだしてパーで凌ぐのがやっとのプレーを強いられる。12番ではチップイン・バーディを決めたものの、15番ではついにラフからの90ヤードをグリーン奥にこぼしてボギーを叩いてしまった。それでも、16番(パー3)をパーで切り抜けて、「このホールで立ち直りました」と17番(パー5)では残り90ヤードの3打目を直接放り込む起死回生のチップイン・イーグルに繋いだ。木村はこの日、1イーグル・5バーディ・1ボギーの66でホールアウト。3位タイまで順位を上げて初めての日本学生を終えた。「4日間、この順位で終えられたことは満足です。でも内容には不満もあります」と童顔が歪む。「ショットは良かったですが、パッティングが…」と、まだまだ上を目指すには足りないものがあると話してくれた。
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