「朝、雨が降っていたので、グリーンも柔らかったですし、球も止まりやすいコンディションだったので、ピンが振ってあるところでも、キャリーで狙っていけたので、それが今日のスコアに結びついていると思います。でも、ボギーがなかったのは本当に良かったと思います」と語るのは、柏原明日架だ。10番からスタートで、いきなりバーディ。そして13、17番とバーディを奪って、後半に折り返しても、3、7、9番でバーディ。特に、最終ホールとなった9番のバーディは、明日からの試合の流れを考慮すれば値千金だっただろう。
「ティーショットをバンカー手前のフェアウェイ真ん中。セカンドは残り140ヤードを8番アイアンでピンの右横
6メートルにつけてのバーディでした。(18ホールで)ほとんどピンチもなく、流れもよく、(同組の)誰か一人がバーディを獲ったら次は誰かとか、それがよかったですね」と明るい表情で語った。
同組には、アマチュアの西村優菜、そして菊地絵理香だった。バーディ数だけ合算すれば、確かに、柏原が、6個。西村が3個。そして菊池が5個と計14バーディとなっている。そういうテンポの良さが相乗してのラウンドだったのだという。
日本女子オープンは、柏原さんにとって因縁の試合で……と、記者が切り出すと「因縁ねぇ」と笑い返した。たしかに、一昨年、昨年と優勝戦線の渦の中にいて、優勝チャンスが十分あった。残念ながら、最終ラウンドにスコアを伸ばせずにタイトルを逃している。
「いや、正直、日本女子オープンだからというの(こだわり)は、あんまり考えてなくて、毎週、その1試合でも早く勝ちたい気持ちが、毎週毎週強くなっていますし、それが今週はメジャーでというタイミングもあると思うけど、メジャーだから、勝ちたいというよりも、いや、もちろん勝ちたいですけど、ともかく1勝したいですね」と言った。
柏原は、自分に過度の期待をしてしまうという。期待というか目標設定が高いのである。それに早く追いつきたいという焦る気持ちもあるのだろう。「でも、自己分析すれば、毎年、間違いなく自分の力はついてきていると思っています」と、密かな自信を伺わせた。マスコミ風に言えば、念願のタイトル、を、狙って欲しい。
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