7月のサマンサタバサで狙い撃ちの日本女子ツアー初出場初優勝を遂げたキムヘリムにとって、日本女子オープンゴルフ選手権は2試合目の出場となる。
サマンサタバサは、出場権のあった全米女子オープンゴルフ選手権を蹴っての参戦だった。目的は「優勝して日本女子ツアーへの出場権を得ること」だった。「全米女子オープンには、日本のトップ選手たちも出場するから、日本でのトーナメントは優勝しやすいと思った」と、初めから優勝を狙って、目論見通りの結果を出した。この優勝で日本女子プロゴルフ協会のメンバーとしての登録も済ませ、来年のサマンサタバサまでの出場権も手に入れた。
今回の日本女子オープンには、もう一つの目標を立
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てている。賞金ランキングでの上位狙いだ。サマンサタバサはメンバー登録前の優勝であったため、獲得賞金は同ランキングの対象にはならない。キム ヘリムは、今回の来日で日本女子オープンを含めて5試合に出場する予定でいる。この5試合で獲得賞金のランキング上位入りを目指す。その先にあるのは、来シーズンのフル参戦である。
舞台である我孫子ゴルフ倶楽部は、これまでラウンド経験がなかった。月曜日に来日し、火曜日のプロアマでの18ホールと、翌日の9ホールで各ホールをしっかりチェックした。
「フェアウェイは広く、グリーンもしっかり整備されていたので、自分にとっては、プレーしやすいコースであると思いました。無理にピンを狙うのではなく、パッティングしやすいエリアに乗せることが大切」と、そんな戦略を立てて臨んだ第1ラウンドだった。10番ホールからのスタートで第2打を2メートルにつけた。「朝までの雨でグリーンが止まりやすく、積極的に狙っていけた結果」のバーディ発進であった。
ここから、さらに6バーディを加えることになるのだが、10番の2メートルが最も短いバーディパットで、あとの6バーディは3~5メートルの距離をことごとく決めたものだった。カップインを狙いやすいエリアに止める作戦は、みごとに当たった。
この日のプレーを振り返り、キム ヘリムは「90点」と自己採点した。「2、3ホール、ドライバーショットが左にいっていたので、10点マイナスです。でもノーボギーですから、90点は十分合格点だと思います」
さらに、キムは、最後にこんなことを口にした。「このナショナルオープンに優勝すると、3年間のシード権が与えられるんですよね」。実は、これこそが、キムの狙う最大の目標であるようだ。
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