第2ラウンドのプレーの自己採点をアマチュアの小倉彩愛は「90点」と言った。そして今日の採点は「70点」と、少し小さな声で言った。第3ラウンド。前半と後半、ともに1アンダーの70。通算9アンダーで4位タイにつけた。出だしは、好調だった。1番で7メートルを入れ、2番では10センチにつけるショットを見せてのバーディ。これで波に乗るかなと思った矢先の5番、374ヤード、パー4でボギーを叩いた。第1打をラフ。そして残り149ヤードの第2打を、6番アイアンで打ってグリーン左バンカーに入れて2パットのボギーである。ところが6番から10番までの5ホールでずっとパーが続いて、ようやく11番で、バーディをもぎ取っ
たのである。
「今日のピンの位置が、左4とか右4とか、ともかくギリギリに切ってあったので、そっちのほうに外さないようにやっていたんですけどね」と、マネージメントをしっかりと守りながらのプレーだった。「反省点は、16番(パー3)で、ピンの方向にミスしてしまったんです。でも全体的に、きょうは攻める攻めるという感じではなく、ショートアイアンで打てるところは攻めて、160ヤードを超えるところはなるべくピンを狙わないようにした感じです」と、言った。
第3ラウンドで最終組の一組前。有村智恵、鈴木愛と一緒に大勢のギャラリーを引き連れてのプレーだった。「今日も、緊張はなかったですね。有村さんは昔から憧れて尊敬している選手ですし、鈴木さんもパットの名手なので、今日一緒に回れるのがすごく楽しみで、目の前でプレーを見て、自分もギャラリー(の一人)みたいな気持ちになっちゃいました。鈴木さんのパッティングは、5メートル以内の距離だと、どこからでも入りそうなオーラを感じましたね」と、冷静さを失わずのプレーだった。
首位の畑岡奈紗とは、4打差で最終ラウンドを迎える。「優勝は、全然考えていないです。まずはローアマチュアを獲ること。チャンスが出てくれば、少しずつ目標を変えて行きたいと思います」と、その屈託のない心根と澱みのないショットが、明日、どんなゴルフになって表れてくるのだろか。そう思うとワクワクする。
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