チェ ヘジンといえば、アマチュアとして出場した今年の全米女子オープンで堂々の2位となり、世界の注目を集めた。昨年、畑岡奈紗がアマチュアで日本女子オープンを制したが、チェはもう少しで世界のメジャーを制覇するところだった。その後プロ転向し、特別承認で臨んだ日本女子オープンであった。第1ラウンドは68と好スタートを切ったものの、第2ラウンドは、72と伸び悩んだ。チェは、第2ラウンドを振り返って、こんなことを言っていた。
「昨日はミスが重なり、今日プレーした第2ラウンドの残りホールもミスが多かったので、落ち込みました」。
それを救ってくれたのは、第3ラウンドで同じ組でのプレーとなったチョン インジ
だったという。「韓国語で話せることで、平常心を取り戻せたし、美味しい店や、お勧めのご飯など、ラウンド中にいろいろ教えてもらいました。おかげで、本来の自分のゴルフができました」。
技術的には高いレベルに達している。低い弾道でラインを出し、ランで距離を稼ぐショットを放ったかと思えば、スピンを効かせた高弾道のショットで狙ったところにピタリと止めたり…。アプローチショットも多彩な技を自分の引き出しに入れている。3、4番と連続バーディにして前半は34。後半にターンしても10、14、18番と3バーディを加え5バーディ・ノーボギーという安定したラウンドであった。
「ちょっと残念だったのは、後半の2つのパー5でバーディをとれなかったこと。それが決められれば、ほぼ満点だったのですが、それは、明日に残しておくことにします。今朝は落ち込んでいましたが、今は、たくさんのギャラリーの皆さんに良い試合をお見せして帰りたいと思っています」
チェ ヘジンは、最終ラウンドこそ世界基準のゴルフを展開させるつもりでいる。チョン インジに続く初出場初優勝の栄誉をつかめるか。
|