申ジエは、優勝争いをしている畑岡奈紗を「ひとり別のコースを回っているんじゃないかな」と思ってしまうほど、そのスコアに唖然としていた。「スタート前に、自分の目標は、4〜5アンダーパーと決めていた。それは通算15〜16アンダーパーとなり、第3ラウンドを終えて通算13アンダーパーで首位を走る畑岡奈紗が、伸びても3アンダーパーという計算だったと思う。
ところが、申ジエの目論見が大きく変わったのは、1、2番とプレーし終えたときだった。「2ホール、プレーしてホールロケーションの難しさにびっくりしました。うぅっ!これは、そんなにアンダーパーがでないな、と」それでも、なんとか頑張って、この日1アンダーパ
ー。「いやアンダーパーで回れてよかったですよ。残念なパターもいくつかありましたが、たくさんのギャラリーの中で愉しくプレーができました。
難しいホールロケーションの中で、オーバーパーでなかったこと。バンカーからのいいセーブもいくつかありましたし、(バーディチャンスには)何度かつけたんですけどね。でも、これがゴルフです」と笑顔で語った。
優勝した畑岡奈紗について聞くと「スウィングがとてもよくてコンパクト。ルーティンの良さが印象的でした。この試合前に、一緒に回りたいですねと話していました。それが昨日(第3ラウンド)一緒に回れて、私も嬉しかったです。昨日のゴルフもほんとうによかったですけど、今日は、それよりよくて、これから凄いいい選手になると思うので私も期待しています。
女子オープン2年連続優勝って、なかなかないので本当に素晴らしいと思います。私は、去年3位、今年2位なので、是非、来年は優勝したいです(笑)」畑岡に敗れはしたけれど、申ジエらしく、栄誉を称えることも忘れなかった。
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