1イーグル・4バーディ・ノーボギー。64の6アンダーパーで第1ラウンドを終えた浅地洋佑は、日没ギリギリの最終組でホールアウトした。その18番グリーンから斜面を登ってやってくる姿は、やや興奮気味だった。それもそのはず。久しぶりの好スコア、それも日本オープンで出せたということが、その興奮の源にあった。
15番(570ヤード・パー5)。「ティーショットも完璧、残り245ヤード、5番ウッドでの第2打も完璧。自分としては、乗ってくれればいいと思っていたショットが、まさかカップの横50センチについていたとは……。ラッキーです」と語った。でも、あながちラッキーだけのイーグルではない。3番は、1.5メートル
。7番は、20センチ。13番は、4メートル。14番は、1.5メートルのバーディ。ショットが良かったのだ。「今日は、ドライバーショットもよく、フェアウェイを外さなかったし、それが、なによりこのスコアを出せた原因だと思います」と浅地は、付け加えた。
ずっと調子が良くないシーズンだった。それがちょうどフジサンケイクラシックの第3ラウンドと最終ラウンドに、片山晋呉と同組でラウンドしたときだ。3日目が、終わってから「パッティングのタイミングが、バラバラだよ」とアドバイスしてくれた。それを修正していくうちに、ショットでも「スウィングそのものよりも、リズムとか、タイミングとか、ルーティンとかを修正したら、よくなりました。細かいことを言えば、グリップするとき、右手の親指と人差し指が、少し離れていたのを詰めたんです。そしたらショットも良くなってきました」という浅地は、フジサンケイで4位タイ。さらにアジアパシフィックオープンダイヤモンドカップでも8位タイという成績だった。
浅地は「練習ラウンドでは、アンダーパーで回れれば最高だと思っていたんです」という目標を第1ラウンドで大きく塗り替えた。ジュニア時代の中学2年(2007年)にマンデーを突破して日本ツアーに初出場して脚光を浴び、翌年日本ジュニアに優勝するなど活躍してプロ転向した浅地も、今年24歳になった。「これで予選通過は、なんとかなるでしょう。いや、もっと上を見ることにします」と、久しぶりに目を輝かせていた。
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