2017年度(第82回)日本オープンゴルフ選手権競技
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競技報告
【池田は本選手権2勝目に近づくも「最後まで気が抜けない」】
第2日 競技報告:三田村昌鳳    写真:Yoshitaka Watanabe
第1ラウンドの囲み会見の最後に「まあ、でもまだ第1ラウンドですから」と言い残して去っていった池田勇太。第2ラウンドでは「まだ2日目だしね。まあまあのゴルフでしっかりこの順位にいられるというのは、すごく大きいことだと思うし、もう少ししっかりと自分のゴルフを煮詰めて、あと2日間、いいゴルフをしたいなと思う」と語っていた。その言葉の奥底には、4日間72ホールを上から見つめる俯瞰的なイメージが、すでにできあがっているように思えた。

10番スタート。その11番でボギー。すかさず12番でバーディ。そして、15、17番と連続バーディ。後半へと折り返して、2番、ボギー。そのあと再び、3、7、8番と3つの
バーディを奪って、この日66。通算7アンダーパーで首位に立った。「今日は、前半、ショットもいまいちだったけれど、我慢していたのと、15番のチャンス(パー5)ホールと、16、17、18番と難しいところで大雨。そこを2アンダーパーで切り抜けられたのが、よかったと思う。天気も天気だし、難しいのは解っているし、ずっとこらえて落ち着いてと思って(プレーして)いました」と分析した。そして「(いまのゴルフの内容は)悪くないし、ここ何週間か疲れもあったけれど、それも取れてきているからそれなりにナイスショットがでてきています。日に日に、よくなってきてくれればいいかなと思います。最終ラウンドに向けてね」と、さらに言葉の余韻に、今年こそ、勝ちたいという強い意志があって、それを抑えて36ホールを終えたというムードを感じる。

アイドリングから、ギアチャンジして、まだエンジン全開まで走っていないという序盤から、中盤の颯爽とした走行にとれた。「まだターボを効かせないようにね」と、これまた言葉を飲み込む余韻を感じた。きっと、ムービングサタデー、サンデーバックナインに向けて、いつ、どういうかたちでターボ全開のプレーを見せてくれるのだろうか。そういう楽しみが、池田勇太のコメントから感じて取れた。

2014年日本オープン初優勝。そして、2015年が、2位。2016年が2位タイ。その「惜しくも2位」という事実が、きっと許せないのかも知れない。「(複数優勝とかの意識は)あんまりないけれど、そういうことではなく、2014年に勝って、次の年から日本オープンに勝つというのが、自分にとってひとつの照準になっています。だから、2回以上とか3回以上とかというこだわりではなく、むしろ毎年勝つつもりでやっています。結果的に勝てればいいだろうし、勝った瞬間から、また来年かなという考えでやっています」と、心情を吐露した。

トーナメントは、72ホールで完結する、という表現がある。18ホール刻みではなく、72ホールを見渡してのゲームの流れを、どう自分流にデザインして勝利までたどり着くかということだ。「まあ、そうはいっても、こういうコンディションなので、何が起きるかわからないから、気が抜けないよね。あくまで4日間を辛抱強くやっていかないといけないと思います」と締めくくった。2年連続で2位。今年こそ! という強い意志を感じた。

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