6番で3つ目のバーディを奪った小平智は、この時点で通算6アンダーパーとしてトップの池田に1打差まで詰め寄っていた。続く7番は2オン可能なパー5ホールだ。一気に並ぶのではないかという試合の流れであった。当然、2オン狙いのフルスウィング。ボールはしっかりつかまり、フック回転の弾道となった。「ちょっと左にいきすぎたかな…」そんな感じでボールの行方を見守った。フォアキャディーからの合図は赤旗。なんとOBゾーンにまで飛んでいた。
打ちなおした後に最初のボールのところにいくと、ほんの10センチほど、OBラインを越えて止まっていた。
「十分に打てる状況だったのに、OBになっていた。正直、“ついてないなぁ
…”と思いましたよ」。
結局、このホールはダブルボギーとなり、ダッシュ力にブレーキがかかってしまった。その後は3バーディ・2ボギーでムービングデーの第3ラウンドは68でのホールアウトとなり、池田との差は5ストロークと広がって最終ラウンドを迎えることになった。
「OB一発で流れを悪くしてしまったけど、5、6アンダーパーのスコアを意識して攻めた結果なので、受け入れています。最終ラウンドも攻めるしかない。勇太さんとの最終組対決とはなりませんでしたけど、僕は1組前でガンガンいってプレッシャーをかけます。5、6アンダーパーとはいわず、明日は8アンダーパーを出すつもりで攻めまくります。(池田に)楽なゴルフはさせませんよ。ツキがなくても、この位置で回れているので、実力がついてきたな、と思います」
最後は、改めて自分に言い聞かせるような言葉で締めくくった。最終ラウンドには、美保夫人も応援に駆けつけてくる予定だという。池田をヒヤヒヤ、愛妻をワクワク、ドキドキさせる展開に持ち込めるか。
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