大会連覇を狙う亀井隆は、この日は精彩を欠くプレーで、6オーバーパーの76を叩き、通算4オーバーパーに後退したものの、木村利治と並んでかろうじて首位をキープした。
「パットが入りませんでした」とホールアウト後に語った。前日は早いスタートだったが、この日のスタート時間は午前9時48分。後半になると、芝もだいぶ伸びてきて、グリーンのスピードが微妙に遅くなってきた。その辺の変化には日ごろから慣れているわけだが、この日はうまくアジャストできなかった。パットを打ちきれないホールがあり、スコアを落とし、「普通の人になりました」と苦笑する。
もともと前日は他の選手は難しい鳴尾ゴルフ倶楽部に悩まされ
ていた。小さい砲台グリーンで、硬くて止まらない。亀井自身も「奥につけたら下りのパットは速い」と警戒していた。
そのコースに彼もまた他の選手同様に翻弄された。
しかし、チャンスが消えたわけではない。36ホールを終えていまだ首位タイ。もっとも優勝に近い位置にいる。第3ラウンドは仲のいい木村と回る。一緒に練習し、お互いに切磋琢磨してきた仲だ。もちろん勝負なので手加減はしない。「大会連覇」という大きなものも抱えている。「攻めがいがある」という鳴尾ゴルフ倶楽部に、親友とともに挑む。はたして55歳以上のシニアゴルフファー日本一に輝くのはどちらか、それともほかの選手なのか。優勝の行方が気になる。
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