「北海道大学医学部ゴルフ部」と刺繍されたユニフォームはどこか異彩を放っていた。
大学医学部のスポーツ部は「東日本医科学生総合体育大会」(以下東医体)に加盟し活動するのだが、コロナウイルス感染症の影響により中止を余儀なくされているという。
今大会、北海道大学医学部ゴルフ部から下田伊織(2年)と船津卓見(1年)の2人が参加している。
彼らは北海道学生ゴルフ連盟に個人加盟し、6月の「北海道学生ゴルフ選手権」に出場。1位と2位タイの成績を残し、初の日本学生出場となったのだ。
「(中学、高校の)ゴルフ部には所属していませんが、11歳からゴルフを初めてていて、北海道のジュニアの大
会への出場経験はありました。東医体の試合では少し物足りず、昨年1年生の時から個人加盟し、北海道学生ゴルフ連盟の試合にも出場するようになりました。昨年の北海道学生ゴルフ選手権にも出場しています」と下田。
船津は本来医学部5年生。今年から北海道ゴルフ連盟に個人加盟した為「1年」との表記となる。勉強との両立を聞くと「6月後半から7月までの5週間、平日は毎日“卒業テスト”があります。それが始まる直前の土日が北海道学生ゴルフ選手権でした(笑)テストが終わって、少し練習期間をとって、日本学生にやってきた感じです」と話した。
今大会の感想を聞くと、下田は「2日間、本当に大変でした。どこのショットをとってみても(笑)そして最大の敵はこの気候ですね。初日はまだ大丈夫でしたが、2日間は雨の中断もあって、そこからの再開しての蒸し暑さは本当につらかったです」。
船津は、「ドライバーの飛距離、ロングアイアンの精度、アプローチの寄せ方、パターのタッチ!全ての完成度が違いました。場違いかな?と思いましたが、とても勉強になりました。このような高いレベルの選手たちと一緒にまわれる機会はないので、ありがたかったです」と話してくれた。
最後に下田は「来年も2人でこの舞台に戻ってきたいです。4日間プレーできるように、1レベルいや2レベルアップして戻ってきます」と笑顔で語ってくれた。
下田は初日76、2日目78の通算12オーバーの89位、船津は初日82、2日目84の通算24オーバーの94位とし、この夏の挑戦を終えた。
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