「今日はパーパットがよく入ってくれましたよ」。首位タイの一人、宮辰夫は1日をそう振り返る。
1番ホールからスタートして2番(パー3)でボギーが先行する。その後、4番(パー5)できっちりバーディを獲り、イーブンパーに戻した。しかし、結果的には6つのボギーを叩き、最終ホールのバーディで、なんとか明日につながる形で締めくくった。
「最近はゴルフの調子があまり良くなかったんで心配はしていたんですけれど、今日はパッティングに助けられましたね。出場している他の人たちよりも少し多く入ってくれたんじゃないですかね。キャディの(グリーンの)読みにもかなり助けられました」。
明日の最終ラウンド、ショットの調
子がもう少し上がってくれればと願うばかりだが、とはいえ今日と同じようにパッティングでしのぐゴルフになるだろうと予測している。
「こういうコースでは、じっくり我慢してやるしかないですよね」。
宝塚ゴルフ倶楽部・旧コースはグリーンが砲台で手前から転がり上がることが難しい。さらに、グリーンを狙うショットも長い番手のクラブを持つことが多いため、キャリーでは止められない難しさがある。そこで宮が気づいたのはグリーンを無理に狙ってアプローチを残すよりも、バンカーの方がやさしいのではということ。明日はそれくらい思い切った作戦を取らなければ、この混戦を抜け出せないのかもしれない。
宮と同じく首位タイに並んでいるのが山田真司。この日は前半だけで3つのバーディを奪うゴルフを見せて初出場ながら、堂々の優勝争いを演じている。
「前半の9ホールをパープレーでラウンドできたのがよかったですね。ここ最近はショットが良くなっていたので、この感じで明日もできればと思います」。
山田が心掛けていたのが、常に手前からの攻め。グリーン奥に外したり、乗ったりすると、どうしても難しいアプローチやパットが残る。今日はその攻め方が好スコアにつながった。最終ラウンドも、その攻め方を徹底するとのこと。初タイトルに向けた残り18ホールに注目したい。
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