今年が最後の日本ジュニアゴルフ選手権となる髙田圭一郎(作陽学園高校3年)。2022年に中国ジュニアゴルフ選手権を制し、中四国オープンゴルフ選手権で2位。今年も中国アマチュアゴルフ選手権で優勝を飾るなど中国地区を代表する選手として着実に成長してきた。そんな髙田の高校生活の集大成となる今大会。第1ラウンドで73を叩き33位タイと大きく出遅れたが、第2ラウンドで69と巻き返し通算イーブンパーで10位タイグループに浮上。首位と7打差で最後の18ホールに臨むことになった。
昨日までと同様、ショットは決して満足いく調子ではないようだった。3番バーディの直後にボギーを叩いてしまう。しかし、昨日までと違
ったのはパッティング。5番でバウンスバックを決めると、そこから4連続バーディで通算4アンダーパーにスコアを伸ばしてきた。前半好調なゴルフを見せた高田に対して上位陣のスコアは伸び悩み、優勝争いは混戦模様になる。その中で髙田は13番でバーディを奪い、通算5アンダーパーでクラブハウスに戻ってきた。
最終組の動向がわからない髙田は、まさか自分が優勝争いに加わっているものとは露知らず、「よし、終わった」と着替えをしていたという。そこに飛び込んできたのが、大嶋と武田と自分によるプレーオフ。急いで準備をしてプレーオフに臨んだが、一度切ったスイッチを入れ直すのは難しかったようで、「心の準備はできていなかった」と話す。そのプレーオフは、1ホール目のティーショットを左ラフに打ち込むと、ピッチングウェッジを手にして放った145ヤードの2打目がフライヤーでグリーン奥にこぼれ、木が邪魔をするロケーションにアプローチを乗せられず4オン・2パットのダブルボギーで脱落してしまった。
最後の日本ジュニアが惜敗という形で幕を下ろしたが、「2位タイになれたので、良かったです。最後にしっかりと成績を残すことができてよかったです」と悔いは残さず、胸を張って表彰式に臨む姿は、力を出し切った清々しさを感じさせた。
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