先日開催されました2014年日本女子オープンゴルフ選手権競技の第1ラウンドでの野村敏京選手へのルーリングの内容に一部誤りがありました。
野村敏京選手が16番ホールで臨時の動かせない障害物からの救済を受けて球をドロップした際、その球が道路に跳ねて戻ってきたところ、それを空中で手で掴み、その後その球を手から離してドロップした事例について、球の動きに影響を及ぼす行動をした事に対し2打の罰を課し(規則1-2)、さらにその球を真下の地点にリプレースすべきであったのにドロップしたので誤所からのプレー(規則20-7c)をしたものと裁定いたしました。この誤所からのプレーに対してはレフェリーが立ち会った上での処置であったことからその罰はなく、合計で2打の罰が課せられるとの裁定をいたしました。
後日、空中で止めた球をその後にどのように処置すべきかについて疑義が生じ、R&Aの解釈を確認したところ、「このケースにおいては、プレースをすることより球を止めたところの真下にドロップをすることの方が妥当である」ということが分かりました。実際の裁定ではレフェリーが立ち会っていたもとでの誤所からのプレーということで罰を課しませんでしたが、野村選手がドロップした行為は規則に適ったものであり、誤所からのプレーの違反はなかったというのが正しい裁定となります。結果として2打の罰だけが課せられるという事に変わりはありませんが、誤所からのプレーがあったと裁定したことをここに訂正をさせていただきます。
この解釈はゴルフ規則書、裁定集に規定されているものではありませんが、規則が想定していないケースについても最も適切な裁定がなされなければならず、誤りがありましたことをお詫び申し上げます。
チーフレフェリー 大場ゆう子
チーフルールズディレクター 市村 元
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