日本オープンゴルフ選手権競技
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2020年度(第85回) 日本オープンゴルフ選手権競技
2020年10月15日〜10月18日 紫カントリークラブ すみれコース 参加者数:120名 アマチュア:18名
1st Round
2年連続賞金王の今平周吾が4アンダーパーで首位スタート
今平 周吾 谷口 徹
今平 周吾 谷口 徹

2020年度(第85回)日本オープンゴルフ選手権は、新型コロナウィルス感染拡大防止の為、一般非公開となった。舞台は、千葉県野田市の紫カントリークラブ・すみれコース。開場50周年となった2011年にダミアン・パスクーツォ氏とスティープ・ペイト氏による監修で改造されたコースは、フラットな地形ながらもフェアウェイには大きなうねりが作られ、バンカーや池が巧みに配された高い戦略性を誇るコースとして知られている。その難コースで首位スタートを切ったのは、2年連続賞金王の今平周吾。正確なショットが武器の今平は、長所を遺憾なく発揮し、前半で3バーディを奪うと後半も2バーディ・1ボギーの安定感あふれるプレーで4アンダーパーをマークした。1打差の2位タイには本選手権2度の戴冠を果たし、2018年には日本シニアオープンも制している大ベテランの谷口徹、JGAナショナルチームメンバーで2019年大会ローアマチュアの桂川有人、本選手権初出場の河本力のアマチュア実力者2人の3人がつけた。世界アマチュアランキング1位の選手に与えられるマコーマックメダルを日本選手で初めて獲得し、本選手権がプロフェッショナル転向初戦となる金谷拓実は、3バーディ・3ボギー・1ダブルボギーとスコアメイクに苦しみ、2オーバーパーの48位タイと大きく出遅れた。

2nd Round
河本が通算5アンダーパーで単独首位。桂川、杉原大河が2位タイとアマチュア勢が躍動
河本 力 桂川 有人
河本 力 桂川 有人
躍進目覚ましいアマチュアゴルファー。その中にあって、出色の出来を見せたのが、首位と1打差2位タイでスタートした河本。10番ホールからティーオフした河本は、12番でボギーが先行したものの、13番でバウンスバックを決めると14番もバーディ。前半はその後1バーディ・1ボギーに終わったが、後半も1つスコアを伸ばして、この日68でホールアウト。圧倒的な飛距離を武器に若さ溢れる溌剌としたプレーで、河本が通算5アンダーパーで単独首位に躍り出た。1打差2位タイには、前日首位の今平と64をマークした中堅の谷原秀人に、桂川と杉原大河のアマチュア2名の4名がつけている。金谷は6バーディを奪いながら、3ボギー・1ダブルボギーを叩く安定感を欠いたプレーで通算1オーバーパー。19位タイに順位を上げたが、首位と6打差と苦しい展開が続いている。なお、この日カットが行われ、通算4オーバーパーの49位タイ、60名が後半のラウンド進出を決めた。
3rd Round
中堅の谷原秀人が通算5アンダーパーで初優勝に王手。本選手権2勝目を狙う稲森佑貴が1打差から逆転を狙う
谷原 秀人 稲森 佑貴
谷原 秀人 稲森 佑貴
冷たい雨が降り続いたムービングデー。芝が濡れ、ティーショットのランは出ず、グリーンコンディションも変化する中で、見事な対応力を見せたのが谷原。前半をパープレーで凌ぐと、10番でボギーが先行したものの、直後から3連続バーディを奪ってみせた谷原がこの日1つスコアを伸ばして通算5アンダーパーで単独首位に立った。1打差の2位に浮上したのは、2018年大会を制した稲森佑貴。3打差8位タイでティーオフした稲森は、安定したティーショットで後半にスコアを伸ばして最終ラウンドで谷原と相まみえることとなった。単独首位スタートの河本は、前半2バーディを奪ったものの後半失速。最終ラウンドスタート前に13番ホールグリーン上での規則14.7(誤所からのプレー)により2罰打を受け、通算2アンダーパーで3打差の3位タイに順位を落とした。注目を集めている金谷は、3バーディ・2ボギーの1アンダーパーでホールアウト。通算イーブンパーの5位タイに浮上した。
4th Round
稲森が劇的なバーディフィニッシュで逆転。通算5アンダーパーで2度目の優勝を果たす
優勝者とローアマチュア
優勝の稲森 佑貴とローアマの杉原 大河、河本 力
雨もあがり、曇天の中でスタートした最終ラウンド。前半、谷原が1バーディを奪ったのに対して、稲森はスコアカード通りのパープレー。選手たちの澄んだ打音のみが響き渡る静謐な雰囲気の中で、優勝争いが進んでいった。最終組2人に割って入ったのは、7打差11位タイで最終ラウンドをスタートした石川遼。石川にとって庭とも言える紫カントリークラブ・すみれコースで、ここまで苦戦を強いられてきたが、この日は前半で2つスコアを伸ばして迎えた後半、4バーディ・1ボギーの会心のプレーで5アンダーパーをマーク。通算3アンダーパーで最終組のプレーを見守る。その最終組は、一進一退のプレーで谷原が17番でボギーを叩き両者通算4アンダーパーで並んで最終ホールに入る。勝負の18番。3打目をグリーン奥に外した谷原に対して、稲森はピン右を刺す見事なショットを見せて谷原にプレッシャーを与える。チップインを狙った谷原の4打目が外れ、稲森が慎重にバーディパットを沈めて、決着がついた。通算5アンダーパーとした稲森は、2018年大会以来2度目の日本オープン優勝杯を手にして、喜びを爆発させた。谷原は1打及ばず2位、石川は2打届かず3位に終わった。
ローアマチュアは、通算2アンダーパーで全体の5位タイとなった杉原と河本がタイトルを分け合った。

 

 
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